Linuxとは?|あらゆるIT技術の基本が学べる

企業システムからクラウドサービス、エンタメまであらゆる領域を支えているのがLinux

最終更新日:2021年11月29日
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エンジニア志望の方なら、Linux という名前を聞いたことがある人は多いでしょう。でも、それがどんなものかというと、「無料で公開されていて誰でも自由に使えるソフトウェア」くらいのイメージではないでしょうか。でもLinuxのカバーする技術領域はIT 技術の基本と言われるほど幅広く、世界中の企業から一般個人のエンジニアにまでに支持されているOS なのです。そこで今回は、Linux の本当の実力や可能性、これを学ぶ価値についてサイオステクノロジー株式会社の武井 宜行さんに解説していただきました。


Linux~その「基本のキホン」を知ろう

そもそもLinuxってなに?

Linux は、OS(オペレーティングシステム)と呼ばれる、コンピューターを動かすためのもっとも基本になるシステムです。パソコンでよく知られている Windows やmacOSと同じものですが、大きな違いは特定の企業によって有料で提供されるのではなく、無料で公開・配布されています。誰もが自由に使える点です。この Linux のように誰もが自由に使えるソフトウェアは、オープンソースソフトウェア( OSS )と呼ばれます。

世界中の人々に支えられて進化を続けるOSS

ソースコードと呼ばれるOSを構成するプログラムを自由に書き換え、機能の改良や追加を行える点もOSS の大きな特徴です。Linux も世界中の開発技術者、それもプロフェッショナルからアマチュアまで、多くの人々によって改良が加えられ、現在も日々進化を続けています。また2000年には非営利の技術コンソーシアムThe Linux Foundation(リナックスファウンデーション)も設立され、Linux の一層の普及に向けて活動しています。

企業システムからスマホにまで使われているLinux

どうして使われているの?

Linux は企業で使われている大規模な業務システムから、私たちがふだん使っているスマホや家電製品にまで幅広く採用されています。その人気の理由をいくつか挙げてみましょう。

  1. 軽量であること
    これが、Linux を採用する一番のメリットだと言ってもいいでしょう。他の OS に比べてメモリの消費量などを少なくおさえられます。特に最近はシステムの仮想化が進む中、限られた仮想環境にいくつものシステムを搭載できる点が、人気に拍車をかけています。
  2. 高い安定性
    これも他の OS に比べて優れた点の一つです。家電製品やスマホのように、ソフトウェアの知識がない人が使うものは、いつでもどこでも同じ性能を発揮できなくてはなりません。Linux の安定性は、この点でも高い評価を得ています。

どうしてさまざまなところで使われているの?

Linux は、世の中の実にさまざまな場所で使われています。一番身近なところでは、スマホ以外ではカーナビや、テレビの録画に使うハードディスクレコーダーなどもあります。

こうした製品に使う OS は、軽量でしかも高速に動かなくてはなりません。もしカーナビが、曲がるべき交差点を過ぎてから音声ガイドを流していたら使い物にならないからです。 そうした理由から、Linux はこれらの製品に組み込まれるOS としても最適なのです。

  1. IoT 時代で広がるLinux の活躍の場
    特にこれからはIoT の拡がりで、リアルタイム処理の性能が非常に重要になってきます。工場の生産ラインのあちこちに取り付けられたセンサーから、故障を知らせるデータが飛んできた瞬間、ラインを止めて管理者に通報するシステムなど、Linux が活躍する後はさらに拡がっていくことが確実です。
  2. 用途に合わせて選べるのも人気の秘密
    Linux では、大規模な企業向けシステムから個人が使うパソコン用、あるいはゲームなどのエンターテイメント系まで、さまざまなディストリビューション(Linux のOS やソフトウェアを、用途に合わせてひとまとめにしたもの)が選べます。これも、Linux がプロからアマチュアまで広く愛されている理由です。

クラウド時代でLinuxが使われる理由は?

急速に広がるクラウド化で、クラウドネイティブ やサーバーレスという言葉が盛んに聞かれるようになりました。これだと、今までのようにサーバーに OS をインストールしてシステムを構築して……という手間が不要になると思っている人も少なくありません。ところが、こうしたクラウドのサービスでも、その裏側で動いているのはやはり OSなのです。

  1. Linux がわかればクラウドもわかる
    現代のシステムの根底で動いているOSのほとんどはLinuxだと言っても 言い過ぎではありません。たとえば、今大きな注目を浴びているコンテナ化もその一つです。
    KubernetesやDockerなど、初心者にはまったく新しい技術に聞こえますが、基本はLinux です。Linux をきちんと理解している人は、コンテナ化もすぐに理解できるし、新しい用語が出てきても、Linux の基本知識に当てはめてすぐに理解できると言われています 。
  2. 新しい技術にどんどん飛び込んでいける
    この先クラウドがどんどん拡がってゆく中で、新しい技術も次々に登場することが予想されます。しかし、まったくゼロの状態から生まれる技術はまれです。ほとんどはこれまでのOS の技術の積み重ねの上に、さらに新しいものを加えていく形で開発されるでしょう。この先、未知の技術に出会っても、Linux の知識があれば、「これはあの技術の応用や発展形だな」という勘が働くので、すぐに理解できるはずです 。

認定取得は技術をバランスよく学ぶ最適の学習法

ここまで読んできて、Linuxはこれからソフトウェア技術を学ぼうという人にとって、もっとも大切な基本を学べると同時に、その知識を幅広い業務で活かしていける。まさに IT エンジニアを目指す人に必須の技術だというのが、おわかりいただけたと思います。では実際に、Linuxを勉強するにはどうしたらよいのでしょうか 。

認定取得はLinuxを理解する最良の学習法

「技術を身につけるには、実務をこなすのが早道」とよく言われます。たしかに現場での経験は、技術者としての腕を磨くのに不可欠ですが、同時に繰り返し試行錯誤しなくてはならず、実際の学習効率はそんなによいと言えません。しかもその業務分野に限られたことしか経験できないので、まったく別の分野の仕事に応用が利かないこともしばしばです。

  1. 自己流の勉強には限界がある
    Linux のベテラン技術者は、「エンジニアになりたての頃は、必死で仕事をこなしながらおぼえていったが、そういうやり方はやはり限界がある。そこでLinuxの認定試験の勉強をしたところ、それまでの知識が点と点だったのが線でつながるように理解できた。その意味でもLinuCのような資格取得を目指すのは非常に意味が大きいと思う」と語ります。
  2. 理論と実践はクルマの両輪
    いくら認定取得がいいといっても、教科書を読むだけでは技術は身につきません。毎日の仕事で手を動かした経験を、理論を学ぶことで「あれはそういうことだったのか」「ならば、こういう応用が利くのでは」と理解してゆく。その両輪をバランスよく回しながら前に進んでいくことが大事です。学生ならば、認定試験の勉強をしながら、自分の PC や研究室の環境で実際に試してみるのが、実力アップにつながります。

理論で足腰を固めれば長く活躍できる実力がつく

IT 業界では「エンジニア35歳限界説」ということが、よく言われます。エンジニアもその年齢になると頭の働きが衰えてきて、創造的な仕事ができなくなるというのですが、これは大きな間違いです。

  1. 年齢の限界ではなく「自己流の限界」
    35歳くらいで限界を迎えるエンジニアというのは、残念ながらいます。しかしこうした人の特徴は、100人中100人、実践しか知らない人。逆に言えば「理論を学んだことがない人」です。自分の経験の範囲はよくわかるけれど、時代が変わって新しいソリューションが出てくると応用が利かない。長く活躍していきたいという人には、理論を体系立てて学ぶ経験が、やはり必要なのです 。
  2. 理論がわかると初めてでも解決のカンが働く
    実践だけでキャリアを築いてきた人は、初めて経験すること、特に未知のトラブルはお手上げということが珍しくありません。一方、理論がわかる人は、たとえばメモリに問題が生じたときも、知識に基づいていろいろな仮説をあてはめながら、メモリ以外の環境との相関関係や影響を推測して、解決方法を導くことができます。「知らないことでも解決できる」、これが理論を知っている強みです 。
  3. Linuxを学べばITの全分野を学べる
    Linux にはアプリケーションだけでなく、データベースやネットワーク、さらにはコンテナ化やクラウドなどの最新技術まで、IT を構成する主要な技術の基礎がすべて含まれています。つまり Linux を学ぶというのは、IT に必要な幅広い技術の基礎を学ぶことにつながり、さまざまな分野の知識を持ったエンジニアになれる可能性を手にすることだと言えるのです 。

今回、この方にお話を伺いました!

武井宜行 さん

サイオステクノロジー株式会社

シニアアーキテクト武井 宜行 さん

大学卒業後、ITエンジニアとしてシステム構築・運用保守、自社サービスの企画開発、プロジェクトマネジメントを経験。2007年サイオステクノロジーへ途中入社。認証基盤構築、クラウドインテグレーション、OSSを利用したシステム構築を担当。
一方で情報発信にも従事している。Microsoft MVP for Microsoft Azureとして「最新の技術を楽しくわかりやすく」をモットーにブログ(SIOS Tech.Lab)や動画(サイオステクノロジーエンジニアチャンネル)で情報を発信している。得意分野はクラウドネイティブなアプリケーション開発であり、現在「世界一わかりみの深いクラウドネイティブなアプリ開発 on Azure」という動画を定期的に配信中。


コラム

サイオステクノロジー株式会社 プロフェッショナルサービスチーム

Linuxの最新技術に触れることができる会社/とりわけ認証技術は業界トップクラス

今回、Linuxについて解説をしてくれた武井さんがリーダーを務めるプロフェッショナルサービスチームでは、Linux の認証技術とクラウドをテーマに、Microsoft Azureなどのクラウドサービスや認証基盤構築などを担当。中でも認証分野ではシングルサインオンの仕組み構築に大きな実績を持ち、その実力は業界トップクラスと評価されています。同チームでは現在、若手からベテランまで、技術者の中途採用に力を入れており、2021年9月からは、求職中のエンジニアの皆さんに自分たちの仕事や職場をもっと良く知ってもらおうと、プロフェッショナルサービスチーム エンジニアPRサイト」をオープン。仕事に対する同チームのフィロソフィーや、エンジニアの働く環境およびワークスタイル、チームメンバー紹介など、多彩な情報を提供しています。

「認証基盤構築では、これまで全国で150校を超える教育機関の統合認証システムを構築するなどの実績があります。Linux を使ってクラウドやセキュリティなど最新のソリューションを開発してみたいという方は、PR サイトからアクセスできるので、ぜひ一度、遊びに来てみてください!」(武井さん)

(プロフェッショナルサービスチーム エンジニアPRサイト TOPページ)

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