Linuxインストールの実際
【連載コラム:Linuxを学ぼう(6)】
サーバーを扱う上で必須と言える技術が「Linux」。今回のコラムでは、Linuxのインストーラーを起動した後、インストールを実際に行う際のポイントを解説します。
サーバーを管理する上で必須の技術「Linux」の学習の仕方を解説するこのコラムの6回目となる今回は、前回のLinuxインストールの準備に続き、今回はインストーラーを起動した後、インストールを実際に行う際のポイントを確認していきましょう。
何を目的にインストールするのか
Linuxのインストールと一言で言っても、その目的は様々です。目的が明確であれば、インストール時に各種設定を行うことで、インストール後の設定作業の手間を減らすことができます。
サーバー目的
Linuxの主な使い道はサーバーが多いので、サーバー用途でインストールすることが多いでしょう。その場合、インストール時には最小限のインストールだけ行い、その後パッケージの追加インストールなどで対応することになります。環境によっては各種GUIツールを使うためにGUI環境を同時にインストールしておく場合もあるでしょう。
ワークステーション目的
様々な検証だったり、学習するなどの場合には、ワークステーションとしてインストールするのがお勧めです。GUI環境や開発環境、各種ツールなどがサーバー用途に比べて充実した状態でインストールされるので、
その他の用途
ディストリビューションによっては、データベースサーバー、仮想化サーバーなど特定用途のインストールが可能になっているものもあります。目的に適合するようであればそれらの選択でインストールしてもいいでしょう。
ストレージの設定
インストール先となるストレージの設定も、インストール時にやっておく必要があるかもしれません。多くの場合、用意された領域をLVMで使用可能にし、スワップ領域などを作成する自動設定のままにすることがほとんどでしょうが、その場合でもどのような設定になるのか見ておくと良いでしょう。
その他にも、データ領域を別パーティションにしたり、RAID構成を行ったりなど、追加で必要な作業が行えます。
ユーザーの設定
rootユーザーのパスワード設定や、新規ユーザーの作成が行えます。ディストリビューションによっては、新規ユーザーの作成が必須となっている場合もあります。以前に比べると、rootユーザーは使用せず、一般ユーザーからsudoコマンドなどで管理作業を行うことを想定した設定を行うディストリビューションが増えたようです。
ネットワークの設定
多くの場合、デフォルトではDHCPによるIPアドレス設定を行うようになっていますが、サーバーとして固定のIPアドレスを設定するのであれば、インストールのタイミングで行っておくのもよいでしょう。ただし、設定間違いがあると面倒なので、一度DHCPで接続ができること自体を確認し、その後設定し直すやり方も検討の余地があるでしょう。
セキュリティの設定
セキュリティポリシーの設定などをインストール時に行えます。また、今後はSELinuxのようなセキュリティ機能がデフォルトで強制されるようになりつつあるので、インストール直後に設定を無効にするだけでなく、有効にしながら必要な設定を行えるようにしていくことも覚えていくことが重要になりつつあります。
インストールの際に留意すべきポイントを解説しました。目的に合ったインストールが行えるよう、インストール時に設定できる選択肢をあれこれ試してみて、どのようなことができるのか事前に把握しておくとよいでしょう。仮想マシンなどを活用して、いろいろなディストリビューションを何度もインストール作業を行ってみてください。
- 筆者紹介
宮原 徹 氏
Linux標準教科書、Linuxサーバー構築標準教科書などの監修者。LinuCレベル1/レベル2 Version10.0の改訂作業にも協力。また、幅広いOSSに関する情報提供の場として「オープンソースカンファレンス(OSC)」の企画運営も。
バックナンバー
第20回:Webサーバーを動かす
第19回:Webサーバーをインストールする
第17回:ネットワークの状態確認を理解する
第15回:ファイルのアクセス権を理解する
第14回:パッケージをアップデートする dnf編
第13回:PAMを理解する
第12回:グループとは何かを理解する
第11回:sudoコマンドについて理解する
第10回:suコマンドで特権ユーザーになる
第9回:ユーザー権限を理解する
第8回:SSHによるリモートログイン
第6回:Linuxイストールの実際
第5回:Linuxインストールの準備
第3回:学習環境を用意する
第2回:Linuxをどう学ぶのか
第1回:Linuxを学ぼう