文系卒でも活躍できるのがITエンジニア
このコラムはITエンジニアを目指して就活をしている人を対象に、さまざまな情報をわかりやすく解説していきます。
このコラムは主に就活をしている学生を対象に、ITエンジニアを目指して活動する上で役立ちそうな情報をお届けしていくコラムです。もちろん就活生以外にも役立つ内容となっていますのでぜひご覧ください。
このnoteの記事を読んでくれている人の中で、ITエンジニアと聞くと当たり前に理系の学校の卒業生、と思い込んでいる方が多いのではないでしょうか。
理系出身の方が多いのは当然ですが、実際のところ文系出身の人やまったくの未経験からITエンジニアになり活躍されている方も多いので、今回の記事ではその点について紹介したいと思います。
そもそも理系や文系を選んだ基準は?
おおよそ、高校や大学への進学が文系か理系かを選択する大きな転機になると思いますが、振り返ってみると、当時、将来の夢をしっかりと描いたうえで進路を選択できていたかどうか、正直よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
一昔前の学校教育ではコンピュータやプログラミングに関するカリキュラムがありませんでしたから、数学や科学が得意ではなかったからというような単純な理由で、自然と文系の進路を目指された方も少なくないはずです。
さまざまな変革が起こるIT時代
かつてはITとは無縁の業界はあったかもしれませんが、現在はどのような業界であってもITやインターネットの存在は無視できず、積極的にデジタル技術を取り入れて既成概念にとらわれずに業務に変革をうながすDX(デジタルトランスフォーメーションの略称)のような考え方が主流になりつつあります。
スマートフォンがよい例ですが、私たちのくらしの中でも、コミュニケーションツールとしてITやデジタル技術を活用することが当たり前になっています。そうしたデジタル化の流れは、当たり前だと思っていた価値や概念を180度変えてしまったりすることもあります。
不思議なもので、なんとなく文系の道を選んでいたとしても、思いがけない転機が訪れたりします。
たとえば、飲食業界で働く人が、ふとしたきっかけからデジタルやコンピュータに可能性を見出し、ITエンジニアに転身した上で引き続き飲食業界の中で活躍をする、というようなことが当たり前に起こる世の中になったのです。みずからをITで変革する、自分DXとでも言えそうですね。
不足するエンジニア
かなり前からエンジニア不足が叫ばれていますが、今もそれは続いており、深刻な問題になっています。
2019年発表の「IT人材需給に関する調査」(経済産業省・みずほ情報総研株式会社)によると、2030年までのIT人材の不足数を推計すると、将来的に40~80万人の規模で不足が生じる懸念があることが試算されています。
一口にエンジニアと言ってもさまざまな職種があって、全ての職種で人材不足ということではありませんが、ネットワークやクラウドなどのインフラ関連、AI関連や、スマートフォンなどのモバイル関連、セキュリティ関連のエンジニアも不足する可能性が高いと言われています。
日本の情報通信産業の急成長と急拡大、さらに先にあげたDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む企業が増え、幅広くIT化・デジタル化が進んでいることも、エンジニア不足を加速させている原因でしょう。
人材不足は人材の獲得方法にも大きな影響を与えます。当然、給与面での待遇改善なども重要になってきます。
パーソナルキャリアが2022年6月に公開したスキル年収マップのITエンジニア編では、職種によって差はありますが、一部を除いて750万~520万が平均年収となっています。
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将来を見据えてという理由だけでなく、こうした給与面での待遇に期待して、IT業界への転職を考える人が出てくるのも当然のことでしょう。IT業界の人材不足は、求職者にとっては大きなチャンスであるとも言えます。
文系出身エンジニアが持っている「強み」とは?
とはいえ、実際のところ未経験の文系出身者がいきなりITエンジニアを目指せるものなのか?といった疑問を抱かれる人も多いと思います。
結論から言えば、十分チャレンジできると言えます。
情報技術に関わるITエンジニアは専門性により細分化され、求められる知識も専門的かつ高度なもので、加えて新技術への対応なども含まれてきますが、そうしたこと以外にもマネジメントやマーケティングなど、コミュニケーション力といったスキルが重要になっています。文系出身者が活躍できるチャンスがここにあります。
別の記事でも書きましたが、一般的にITエンジニア、特にシステムエンジニア(=SE)の仕事は「お客様のニーズをITで具体化する」ことなので、お客様の本当のニーズを理解しなければなりません。またお客様のニーズを理解し設計図に落とし込んだ上で、チームのメンバーに説明し、思った通りに動いてもらう必要があります。なので、ITスキルがあることはもちろんですが、コミュニケーションスキルが大いに求められる業種でもあります。
こうした背景もあって、転職サポートも含めた未経験者向けのエンジニアスクールも増えています。転職前提だけでなく、教養としてのプログラミングなどさまざまなコースを用意するスクールもあります。
自分はITエンジニアの適性はあるかな?と思ったら
未経験者であれば、転職の前にシステムエンジニアやプログラマー関連の資格取得にチャレンジすることで自分自身の適性を確かめてみるのも良いかもしれません。
資格取得の勉強を通じてエンジニアの業務内容を知ることができますし、必要とされる知識や技術力の情報が得られます。
さらに資格は自分のスキルを客観的に証明してくれるので、就活や求職活動にも有益ですし、実務においても信頼や期待が得られることでしょう。
私の知っている人は、文系出身で全くの初学者でしたが、単にエンジニアスキルを身につけたいという思いからLinux技術者資格のレベル3を半年で取得し、その後数年でエンジニアスクールの講師をするまでになっています。
未経験者の文系出身者でもITエンジニアを目指すことはできます。
自分の可能性を信じて、チャレンジしてみましょう!