IT系の国家資格と民間資格の違い

このコラムはITエンジニアを目指して就活をしている人を対象に、さまざまな情報をわかりやすく解説していきます。

最終更新日:2024年09月18日

このコラムは主に就活をしている学生を対象に、ITエンジニアを目指して活動する上で役立ちそうな情報をお届けしていくコラムです。もちろん就活生以外にも役立つ内容となっていますのでぜひご覧ください。

いままでさまざまなIT系の資格について紹介をしてきましたが、改めて国家資格と民間資格の違いを整理したいと思います。

ここでは、国家資格の代表として就活生の皆さんや新社会人に人気の高い、ITパスポート、基本情報技術者、民間資格として私たちが運営をしているLinuCとの違いについてご紹介したいと思います。

簡単に言えば、

  • 有効期限があるかないか

が大きな違いがありますが、実はこの有効期限に大きな意味(メリット!)があるので、その辺りを解説していきます。

ITパスポート試験とは

ITパスポートは情報処理推進機構(IPA)が実施し、経済産業省が認定する国家試験です。

ITパスポート試験の学習で身につくことは、「ITに関わる仕事をする上で知っておいた方が良い基本的な知識」です。

とても幅広い出題範囲

営業職やマーケティングのようなエンジニアやプログラマーのような理系以外の職種であってもITに関連した知識が必要になる業務が増えているため、対象がすべての職業人あるいはこれから職業人になろうとしている人というとても間口の広い資格と言えます。

ということもあって、出題範囲は「技術(テクノロジ系)」だけでなく、「経営(ストラテジ系)」「管理(マネジメント系)をあわせた3つの面から基本的な知識を習得していく、という特徴があります。

ITパスポート試験の詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

基本情報技術者試験とは

基本情報技術者試験は、ITパスポート同様、情報処理推進機構(IPA)が実施し、経済産業省が認定する国家試験でITエンジニアを目指す人のIT基礎力を問う登竜門的な試験です。

ITパスポート同様、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の3分野での基礎力が問われます。

ITパスポート試験との違いは主に対象と難易度です。基本情報技術者は対象がIT を活用したサービス,製品,システム及びソフトウェアを作るIT技術者であるため、専門性が高く、知識以外に技能も問われるためその分難易度も高くなります。

IPAでは、ITエンジニアとしてキャリアをスタートする場合、基本情報技術者試験から受験することをすすめているほどで、本試験合格のための学習を通じて身についた基礎は、その後の応用力の幅を広げるとも明言しています。

LinuC(リナック)とは

LinuCは、Linux Professional Certificateの略で、私たちLPI-Japanが開発・運営をしているLinux技術者認定です。

LinuC認定は、ITエンジニアの知識とスキルの客観的な証明として、多くのITエンジニアや企業の方々にご利用いただいています

私たち全員、LinuCを取得しました!| LPI-JapanLinuC取得を推進する企業インタビュー。

LinuCではLinuxの基本的なコマンド操作習得に始まり、サーバー構築やその維持管理、システム設計・開発ができるまでの内容をステップアップしながら身につけることができます。

仮想化技術やクラウドといった最新技術についてもカバーしているので、ITエンジニアに必要な技術を抜け漏れなく習得できます。

なお、ITパスポートや基本情報技術者と違い、ストラテジ系やマネジメント系での出題はありません。

ITパスポート、基本情報技術者試験、LinuCの違い

いずれもITの基礎知識が問われる試験ではありますが、

  • 国家資格と民間資格
  • 有効期限の有無
  • 試験の内容が実践向けか概念寄りか

といった点が大きな違いと言えます。

有効期限の設定には意味がある

ITパスポートと基本情報技術者は一度取得すれば生涯有効ですがLinuCは5年という有意性(有効期限のようなもの)が設けられている点が大きな違いです。

この有効期限の有無の違いは決して良い悪いではありません。ITの世界は日進月歩で、技術のはやりすたりがとても多いので、ITエンジニアやそれを目指す人であれば新しい技術へのキャッチアップは必須です。

ITパスポートや基本情報技術者は定期的に内容の見直しは入りますが、どちらかというと普遍的なIT知識を習得することに重きが置かれてるいるのに対して、LinuCはLinuxの基本的な知識に加えて、これからのITエンジニアに必須となる最新技術へのキャッチアップが必要になるため、ある程度の有意性が設けられているのです。

実践向けと概念寄り

LinuCは先に紹介したとおり、コマンド操作やシステム設定など実際に仕事で開発の現場に入った時にすぐに活躍するためのスキルや知識が身に付きます。もちろん、ストラテジ(経営)系やマネジメント(管理)系の問題も問われません。

一方で国家資格であるITパスポートや基本情報技術者試験では技術だけでなくストラテジ系やマネジメント系の問題を出すなど、IT系の仕事につく上で必要となる知識を広く問うので、エンジニアだけでなく営業など事務職の方も多く受験しています。

まとめ

ITパスポート試験は、IT関連知識が求められる職業人やそれを目指す人が対象で幅広い知識が問われます。資格は生涯有効ですが、取得したらそれで終わりになります。最新技術へのキャッチアップは必要に応じて自分で行う必要があります。

基本情報技術者試験は、エンジニアを目指す人の登竜門的資格で、ITパスポートよりもさらに幅広い知識が問われます。こちらも生涯有効な資格ですが、最新技術へのキャッチアップは必要に応じて自分で行う必要があります。

LinuCは有意性(有効期限のようなもの)が設けられている分、最新技術への対応が期待でき、本当の現場で必要となるスキルや知識を身につけることができるため、即戦力として期待されるエンジニアへの最短距離を目指すことができる資格です。

何を目指すかによって、取得目標となる資格も人によってそれぞれ変わると思いますが、ITパスポートの学習がきっかけでエンジニアの道を目指す人もいるでしょうし、一般職で入社したがLinuCという資格と出会い、取得を通じてエンジニアとしてのキャリアアップを志すという人もいるでしょう。

大事なことはこうした資格の取得が予想していないキャリアステップにつながることもあるということです。

この記事を読んでITの世界に少しでも興味がわいたなら、それぞれの資格について当サイトでも詳しく紹介していますので調べてみてください。

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