Linux豆知識 187

インストールISOイメージファイル

公開日:2016年02月05日

今回は、ファイル構成の話を一休みして、「インストールISOイメージファイル」について紹介します。

 

Linuxをインストールする際、ディストリビューションのISOイメージをWeb経由でダウンロードしてくることになります。このISOイメージは、ディストリビューションの公式サイトでも、そのミラーサイト(公式のISOイメージと全く同じものを置いてあるサイト)でも構いません。ダウンロード時の負荷を抑えるため、日本国内のミラーサイトからダウンロードするのがよいでしょう。なお、ミラーサイトは通常は公式サイトからリンクが張られていますので、そこから辿ると間違いが起こりにくいのでお勧めです。また、可能であればダウンロード時に「BitTorrent」という仕組みが利用できるのであれば、ネットワークの負荷軽減に貢献できるので、やはりお勧めです。

さて、インストールイメージはどのファイルをダウンロードするのがよいでしょう?ISOイメージのファイル名を見ると色々なものがありますね。たとえばCentOS 7であれば、ファイル名に「DVD」「Everything」「LiveGNOME」「LiveKDE」「Minimal」「NetInstall」などがあり、どれをダウンロードすればよいのか迷うことでしょう。

それぞれの特徴を簡単に言うと、以下のようになります。

○DVD…もっとも標準的なDVDイメージ
○Everything…全てのパッケージが収録されたイメージ
○Minimal…最小限のパッケージが収録されたイメージ
○Live…ライブCDもしくはDVDを利用するイメージ
○NetInstall…ネットワークインストールを行うためのイメージ

全てのパッケージが入っているので「Everythingがいい」と思ってしまうかもしれませんが、当然のことながらサイズが大きくなってしまうため、ダウンロード時の負荷が大きくなります。極端な話、「Minimal」でインストールしたとしても、インストール後にネットワーク経由で簡単にパッケージの追加が自力でできますので、そのことを勘案してイメージを選ぶことになります。

「NetInstall」を選ぶと、「ネットワークインストール」、すなわち必要なファイルをネットワーク経由でダウンロードしながらインストールを行う形式になります(厳密には、複数台のホストに同時インストールをするなどの進歩的な機能が利用できますが、ここでは割愛します)。「Live」が入ったイメージを選ぶと、ライブCD&DVDが作成できますが、ブート時のコマンドによって普通のインストールを行うこともできます。

結局のところ、どのファイルを選んでも、望みのシステムを構成することができると言ってよいでしょう。

ISOイメージを選ぶときには、「ISOイメージのダウンロードでどれだけネットワークに負荷をかけてよいか(この場合、負荷の大きさを選ぶことができません)」「インストール時にパッケージのダウンロードでどれだけネットワークに負荷をかけてよいか(この場合、負荷の大きさをある程度選ぶことができます)」「何台のコンピュータにインストールするのか」といった観点で選んでみて下さい。

<追記>
記事中で紹介したCentOS 7は、そのサポートが2024年6月30日をもって終了となります。終了の背景や今後の対応についてはさまざまなメディアで紹介されていますので、ぜひそちらを一度ご覧ください。(2024年6月7日)
ご参考:日本OSS推進フォーラム


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