Linux豆知識 187

インストールISOイメージファイル

今回は、ファイル構成の話を一休みして、「インストールISOイメージファイル」について紹介します。

Linuxをインストールする際、ディストリビューションのISOイメージをWeb経由でダウンロードしてくることになります。このISOイメージは、ディストリビューションの公式サイトでも、そのミラーサイト(公式のISOイメージと全く同じものを置いてあるサイト)でも構いません。ダウンロード時の負荷を抑えるため、日本国内のミラーサイトからダウンロードするのがよいでしょう。なお、ミラーサイトは通常は公式サイトからリンクが張られていますので、そこから辿ると間違いが起こりにくいのでお勧めです。また、可能であればダウンロード時に「BitTorrent」という仕組みが利用できるのであれば、ネットワークの負荷軽減に貢献できるので、やはりお勧めです。

さて、インストールイメージはどのファイルをダウンロードするのがよいでしょう?ISOイメージのファイル名を見ると色々なものがありますね。たとえばCentOS 7であれば、ファイル名に「DVD」「Everything」「LiveGNOME」「LiveKDE」「Minimal」「NetInstall」などがあり、どれをダウンロードすればよいのか迷うことでしょう。

それぞれの特徴を簡単に言うと、以下のようになります。

○DVD…もっとも標準的なDVDイメージ
○Everything…全てのパッケージが収録されたイメージ
○Minimal…最小限のパッケージが収録されたイメージ
○Live…ライブCDもしくはDVDを利用するイメージ
○NetInstall…ネットワークインストールを行うためのイメージ

全てのパッケージが入っているので「Everythingがいい」と思ってしまうかもしれませんが、当然のことながらサイズが大きくなってしまうため、ダウンロード時の負荷が大きくなります。極端な話、「Minimal」でインストールしたとしても、インストール後にネットワーク経由で簡単にパッケージの追加が自力でできますので、そのことを勘案してイメージを選ぶことになります。

「NetInstall」を選ぶと、「ネットワークインストール」、すなわち必要なファイルをネットワーク経由でダウンロードしながらインストールを行う形式になります(厳密には、複数台のホストに同時インストールをするなどの進歩的な機能が利用できますが、ここでは割愛します)。「Live」が入ったイメージを選ぶと、ライブCD&DVDが作成できますが、ブート時のコマンドによって普通のインストールを行うこともできます。

結局のところ、どのファイルを選んでも、望みのシステムを構成することができると言ってよいでしょう。

ISOイメージを選ぶときには、「ISOイメージのダウンロードでどれだけネットワークに負荷をかけてよいか(この場合、負荷の大きさを選ぶことができません)」「インストール時にパッケージのダウンロードでどれだけネットワークに負荷をかけてよいか(この場合、負荷の大きさをある程度選ぶことができます)」「何台のコンピュータにインストールするのか」といった観点で選んでみて下さい。


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