Linux豆知識 232

DNF

DNFはYUMの後継となるパッケージマネジャーです。DNFが開発された経緯は、YUMが「Python 2」で実装されており、「Python 3」をシステムのデフォルトとするとYUMが利用できなくなってしまうということ、およびYUMを「Python 3」に対応させるよりも、「Python 2」と「Python 3」の双方に対応したものを実装しなおしたほうが良いとされたことなどが挙げられます。実際、Cent OS 8ではシステムのデフォルトが「Python 2」から「Python 3」に変更され、これに伴ってパッケージマネジャーが「YUM」から「DNF」に変更されました。

なお、現時点ではユーザはYUMがDNFに移行されることによって、さほど多くのことを意識する必要はありません。従来、yumを利用する際コマンドで「yum 〇〇」と入力していたものは「dnf 〇〇」とするだけでよく(〇〇の部分は変更なし)、「dnf-yum」というパッケージがインストールされている場合、「yum 〇〇」が「dnf 〇〇」にリダイレクトされるため、極端な話、表面上は何も変更がありません。ただし、設定ファイルが「/etc/yum.conf」から「/etc/dnf/dnf.conf」に変更になっていることには注意が必要です。

他に注意すべき点は、YUMでプラグインとして提供されていた機能を利用する場合です。この場合はYUMからさまざまな点が変更になります。プラグインがDNF本体に組み込まれたり、利用法が大幅に変わっていることもあり注意が必要です。

ほとんど意識しなくてもよいように作られているだけに、「DNFに変更になったのだ」ということだけは忘れないようにしましょう。


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