LinuCレベル3 303試験の例題と解説
326.3ユーザの管理と認証
■トピックの概要
このトピックの内容は以下の通りです。
<326.3 ユーザの管理と認証>
重要度 5
<説明>
nsswitch構成、PAM、パスワードクラッキングなどの基本的なホストベースアクセス制御に精通していること。
<主要な知識範囲>
・PAM 及び PAMの設定ファイル
・パスワードクラッキング
・nsswitchについて
<重要なファイル、用語、ユーティリティ>
・nsswitch.conf
・john
■例題
PAMについての説明として間違っているものを選びなさい。
1. PAMはパスワード暗号化を強化するためのライブラリである
2. PAMは各種モジュールを利用して認証を行う
3. PAMの設定は/etc/pam.dディレクトリ以下で行う
4. PAMは認証データベースとしてLDAPをサポートしている
※この例題は実際のLinuC試験とは異なります。
解答と解説
答えは1. PAMはパスワード暗号化を強化するためのライブラリである です。
PAMの機能はログイン認証に限らず、様々なアプリケーションが利用する認証に対して、モジュール形式で認証機能を提供します。たとえば、suコマンドを使ってユーザrootになるには、設定ファイル/etc/pam.d/suに記述された設定に基づいて認証を行い、ユーザrootになれるかどうかを判定します。
以下の/etc/pam.d/suでの設定は、pam_wheelモジュールがsuコマンドを実行したユーザがwheelグループに所属しているかどうかを確認し、wheelグループに所属している必要がある(required)ことをチェックしています。
○/etc/pam.d/suより抜粋
auth required /lib/security/$ISA/pam_wheel.so use_uid
PAMで設定可能な認証は、/etc/pam.dディレクトリに格納されている設定ファイルに記述されており、いくつかの設定はコメント記述されているので、ざっと設定ファイルを確認してみるとよいでしょう。