LinuCレベル2 202試験の例題と解説
2.13.3クラウドサービス上のシステム構成
202試験の試験範囲から「2.13.3 クラウドサービス上のシステム構成」についての例題を解いてみます。
このテーマは、新しくLinuCレベル2 version10で追加された範囲であり、クラウドサービス上のIaaSに関する知識が問われます。オンプレミス環境からの移行など実践の現場においても活かせる知識ですので、しっかりと把握しておきましょう。
例題
以下のクラウドリソースに関する記載のうち、正しいものを2つ選択せよ。
- エフェメラルストレージは、インスタンスを破棄した場合にも破棄されない
- 永続保存を必要とするデータは、永続化ストレージに保存する
- 外部ネットワークからIaaS上のインスタンスへ通信させたい場合、フローティングIPアドレスを使用する
- IaaS上のインスタンスへのアクセスは、インスタンスのファイアウォール機能で制御する
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「2.永続保存を必要とするデータは、永続化ストレージに保存する」および「3.外部ネットワークからIaaS上のインスタンスへ通信させたい場合、フローティングIPアドレスを使用する」となります。
なお、永続保存が必要なデータは高可用性などの特徴を持つオブジェクトストレージに保存することもできます。
- エフェメラルストレージは、インスタンスを破棄した場合、一緒に破棄される
*エフェメラルは、一過性という意味 - IaaS上のインスタンスへのアクセスは、インスタンスのファイアウォール機能、およびセキュリティグループで制御する
*セキュリティグループは、IaaS上のリソースに対するアクセス制御を担当する機能のこと
クラウドサービス上のリソースを利用する場合、インターネットに接続されていれば手軽に利用できますが、どのストレージを利用するか・どのようにアクセス制御を行うかなど構成するシステムの要件に合わせて選択が必要になるので注意が必要です。
例題作成者
鯨井 貴博 (LinuCエヴァンジェリスト/登録インストラクター、LPI-Japanアカデミック認定校 Zeus IT Camp)