LinuCレベル2 201試験の例題と解説

2.02.1ファイルシステムの設定とマウント

201試験の試験範囲から「2.02.1 ファイルシステムの設定とマウント」についての例題を解いてみます。

このテーマは、重要度4と高く、概念だけでなくファイルシステムの作成などの操作方法・設定内容を把握しておく必要があります。
実戦の現場においては新しいハードディスクなどのストレージを追加後、Linuxで使用するための操作として必須となりますので、しっかり学習しておきましょう。

Linucレベル2 201試験 出題範囲


例題

スワップ領域を作成し、有効化するために実行するコマンドの順として正しいものを選択せよ。

  1. dd・chmod・mkswap・swapon
  2. dd・chmod・swapon・mkswap
  3. dd・chmod・mkswap・swapoff
  4. dd・chmod・swapoff・mkswap

※この例題は実際の試験問題とは異なります。


解答と解説

正解は、「1.dd・chmod・mkswap・swapon」となります。

スワップ領域を作成し有効化して使用するまでの手順は、以下となります。

  1. スワップ領域用にファイルサイズを指定したファイル作成する(ddコマンドなど)
  2. 作成したファイルのパーミッションを適切に設定する(chmodなど)
  3. スワップ領域を作成する(mkswap)
  4. スワップ領域の有効化を行う(swapon)

以下に、操作例(2GBのスワップ領域の作成・有効化)を示します。
なお、有効化されたスワップ領域の確認は、free・swapon -s・/proc/swapsなどで出来、スワップ領域の無効化はswapoffで行えます。

-------
[root@localhost ~]# dd if=/dev/zero of=/var/tmp/swap1 bs=1M count=2048 ←ファイル作成
2048+0 レコード入力
2048+0 レコード出力
2147483648 バイト (2.1 GB) コピーされました、 6.25267 秒、 343 MB/秒
[root@localhost ~]# chmod 600 /var/tmp/swap1 ←パーミッション変更
[root@localhost ~]# ls -lh /var/tmp/swap1
-rw-------. 1 root root 2.0G 10月 22 11:11 /var/tmp/swap1
[root@localhost ~]# mkswap /var/tmp/swap1 ←スワップ領域の作成
スワップ空間バージョン1を設定します、サイズ = 2097148 KiB
ラベルはありません, UUID=0c0d8bc7-20c9-4122-8448-f7ab989e65fa

[root@localhost ~]# swapon /var/tmp/swap1 ←スワップ領域の有効化
[root@localhost ~]# free
              total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:        1882296      200752       71316       29568     1610228     1459480
Swap:       3670008           0     3670008
[root@localhost ~]# swapon -s
Filename				Type		Size	Used	Priority
/dev/dm-1                              	partition	1572860	0	-2
/var/tmp/swap1                         	file	2097148	0	-3
[root@localhost ~]# cat /proc/swaps
Filename				Type		Size	Used	Priority
/dev/dm-1                               partition	1572860	0	-2
/var/tmp/swap1                          file		2097148	0	-3

[root@localhost ~]# swapoff /var/tmp/swap1 ←スワップ領域の無効化
[root@localhost ~]# free
              total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:        1882296      199620       70948       29660     1611728     1460484
Swap:       1572860           0     1572860
[root@localhost ~]# swapon -s
Filename				Type		Size	Used	Priority
/dev/dm-1                              	partition	1572860	0	-2
[root@localhost ~]# cat /proc/swaps
Filename				Type		Size	Used	Priority
/dev/dm-1                               partition	1572860	0	-2

例題作成者

鯨井 貴博 氏
(LinuCエヴァンジェリスト/登録インストラクター、LPI-Japanアカデミック認定校 Zeus IT Camp)

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