LinuCレベル3 300試験の例題と解説
393.1ファイルサービス
LinuCレベル3 300試験の試験範囲から「393.1 ファイルサービス」についての例題を解いてみます。
このテーマはSamba共有の設定・作成のための内容が含まれ、実践でもよく使われます。重要度も高いため、受験時は正解できるようしっかりと把握しておきましょう。
例題
Samba共有へアクセスした際、共有フォルダが表示されない。原因として考えられるものはどれか。
- browseable = noとなっている
- smbdが停止している
- read only = noが未設定である
- nmbdが停止している
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「1.browseable = noとなっている」です。
browseableは、Sambaへアクセスした際の共有フォルダ表示/非表示を設定するパラメータです。yesで表示、noで非表示となります。
Sambaでは、smbd/nmbdの2つのデーモン(サービス)により共有を実現します。それぞれの役割は、以下となります。
smbd: | ファイル共有機能などを提供するデーモン |
nmbd: | NetBIOSネットワークにおける名前解決機能を提供するデーモン |
つまり、smbdやnmbdが停止していた場合、ファイル共有機能自体が利用できない、名前解決機能が利用できないとなるため、正解ではありません。
また、read onlyは共有フォルダを読み取り専用とするかどうかであり、正解ではありません。
なお、browseableと同じ意味のbrowsableというパラメータもあります。このようにSambaの設定(smb.conf)では同じ機能を実現するためのパラメータが複数存在したり共有の細かな設定を行うことが出来ますが、使いこなすにはパラメータの全体を把握し適切に設定する必要があります。
smb.confの設定については、以下で確認ができます。
http://www.samba.gr.jp/project/translation/current/htmldocs/manpages/smb.conf.5.html
例題作成者
鯨井 貴博(LinuCエヴァンジェリスト/登録インストラクター、LPI-Japanアカデミック認定校 Zeus IT Camp)