LinuCレベル1 Version 4.0 101試験の例題と解説
102.4 Debianパッケージ管理の使用
■トピックの概要
このトピックの内容は以下の通りです。
<102.4 Debianパッケージ管理の使用>
重要度 3
<説明>
Debianパッケージツールを使用してパッケージ管理できる。
<主要な知識範囲>
・Debianバイナリパッケージをインストール、アップグレード、およびアンインストールする
・パッケージがインストールされているか否かにかかわらず、特定のファイルまたはライブラリを含むパッケージを見つける
・バージョン、内容物、依存関係、パッケージの整合性、インストール状態などのパッケージ情報を取得する(パッケージがインストールされているか否かにかかわらず)
<重要なファイル、用語、ユーティリティ>
・/etc/apt/sources.list
・dpkg
・dpkg-reconfigure
・apt-get
・apt-cache
・aptitude
■例題
Debianでシステムを変更せずに、パッケージのインストール動作をシュミレートしたい場合に、実行するコマンドを選択してください。
1. aptitude search [パッケージ名]
2. apt-get -s [パッケージ名]
3. apt-cache showpkg [パッケージ名]
4. dpkg -s [パッケージ名]
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
答えは「2. apt-get -s [パッケージ名]です。
パッケージの依存関係を自動で解決して、インストールやアップグレード、アンインストールなどが行えます。
それぞれの選択肢について解説します。
1. aptitude search [パッケージ名]
aptitudeコマンドは、apt-getコマンドよりも高度な機能を持ったコマンドです。
正規表現を使った検索機能に優れています。
また、アンインストール操作時に、不要になったパッケージも一緒に削除できます。
searchサブコマンドを利用することで、指定したパターンでパッケージの検索を行うことができます。
2. apt-get -s [パッケージ名]
このコマンドが、実際にインストールやアンインストールは行わず、チェックのみを実施するコマンドです。
パッケージの導入前にシュミレートをしたい場合に利用します。
3. apt-cache showpkg [パッケージ名]
apt-cacheコマンドは、パッケージの情報を照会・検索するコマンドです。
showpkgサブコマンドを利用することで、指定したパッケージについての情報を表示します。
4. dpkg -s [パッケージ名]
dpkgコマンドは、Debian形式のパッケージを扱うコマンドです。
apt-getやaptitudeと違って、自動で依存関係の調整は行いません。
-sオプションを利用することで、指定したパッケージの情報を表示します。
Debian形式のパッケージ管理コマンドについて、必要に応じてそれぞれ使い分けられるようにしておきましょう。
■例題作成者 株式会社デージーネット 管理部技術管理課 森久恵