LinuCレベル1 Version 4.0 101試験の例題と解説

103.3 基本的なファイル管理の実行

今回は、LinuC 101試験の試験範囲から「103.3 基本的なファイル管理の実行」についての例題を解いてみます。

■トピックの概要
このトピックの内容は以下の通りです。

<103.3 基本的なファイル管理の実行>
重要度 4

<説明>
ファイルおよびディレクトリを管理するための基本的なLinuxコマンドを使用できる。

<主要な知識範囲>
・個々のファイルおよびディレクトリをコピー、移動、削除する
・複数のファイルおよびディレクトリを再帰的にコピーする
・ファイルおよびディレクトリを再帰的に削除する
・基本的なものから高度なものまで、ワイルドカード規則をコマンドで使用する
・findを使用して、種類、サイズ、または時刻を基にファイルを見つけて操作する
・tar、cpioおよびddの使用方法

<重要なファイル、用語、ユーティリティ>
・cp
・find
・mkdir
・mv
・ls
・rm
・rmdir
・touch
・tar
・cpio
・dd
・file
・gzip
・gunzip
・bzip2
・xz
・ファイル名のパターンマッチ

■例題
/home/user/test.txtというファイルが存在する状態で、/home/userディレクトリを削除するためのコマンドを選択してください。

1. rmdir /home/user
2. rmdir -r /home/user
3. rm -i /home/user
4. rm -r /home/user

※この例題は実際の試験問題とは異なります。


解答と解説

答えは「4. rm -r /home/user」です。

rmコマンドは、ファイルやディレクトリを削除するためのコマンドです。
-rオプションを指定することで、サブディレクトリやファイルも含め、再帰的にディレクトリ全体を削除することができます。

「1. rmdir /home/user」はディレクトリを削除する際のコマンドですが、rmdirで削除ができるのは空のディレクトリの場合のみです。
今回は/home/user配下にtest.txtファイルが存在するので、この選択肢は適切ではありません。
rmdirでディレクトリを削除したい場合は、予めディレクトリ内にあるサブディレクトリやファイルを削除してから実行する必要があります。

「2. rmdir -r /home/user」については、rmdirコマンドに-rオプションは存在しないため、適切ではありません。

「3. rm -i /home/user」は、答えの「4. rm -r /home/user」と同じくファイルやディレクトリを削除するrmコマンドですが、削除したいディレクトリ配下にサブディレクトリやファイルが存在しない場合でも、-rオプションをつけないとディレクトリを削除することはできないので注意が必要です。
オプション無しのrmコマンドで削除ができるのは、ファイルのみです。
選択肢にある-iオプションは、削除する前にユーザに確認をするためのオプションですので、適切ではありません。

ファイル操作を行う上で、想定した通りにディレクトリやファイルの作成・削除ができるように、コマンドとオプションはよく理解しておきましょう。

■例題作成者
株式会社デージーネット 技術部技術管理課 森久恵
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