LinuCレベル2 202試験の例題と解説
2.13.4典型的なシステムアーキテクチャ
LinuCレベル2 202試験の出題範囲から「2.13.4 典型的なシステムアーキテクチャ」についての例題を解いてみます。
このテーマは、ユーザーがいつでもシステムを利用できること(高可用性)や、ユーザーアクセス数に応じたサーバーを用意すること(スケールアウト)を実現するための設計パターンに関する内容が含まれます。
理解することで"いつでも使える・レスポンスが速い"など、よりよいシステムとするための設計を学ぶことができるので、しっかりと把握しておきましょう。
例題
データレプリケーションについて、正しいものを2つ選択せよ。
- データのバックアップ、及びリストアを行う仕組みのことである
- データをリアルタイムで同期する仕組みのことである
- DRBDなどのソフトウェアで実行される
- Amanda・Baculaなどのソフトウェアで実行される
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「2.データをリアルタイムで同期する仕組みのことである」、及び「3.DRBDなどのソフトウェアで実行される」です。
データレプリケーションとは、リアルタイムでデータを同期する仕組みのことです。
2台のDBサーバでデータ同期をさせることで耐障害性を高めたり、複数台のLDAPサーバでデータ同期させることでより多くのユーザー認証に対応させるということが可能になります。
また、データベースではDRBD(Distributed Replicated Block Device)というソフトウェアなどでレプリケーションを実施します。
バックアップ・リストアはAmanda・Baculaなどのソフトウェアで実行することができ、バックアップ後に更新/追加されたデータは含まれず、リストアしても最新の状態と同一とならないという点で注意が必要となります。
なお、データレプリケーションとバックアップ/リストアはどちらか実施すればよいというものではなく、通常時はデータレプリケーションを実施しておき、データクラッシュなどに備えて定期的にバックアップを取得するというように組み合わせて使うことが大切です。
例題作成者
鯨井 貴博(LinuCエヴァンジェリスト/登録インストラクター、LPI-Japanアカデミック認定校 Zeus IT Camp)