LinuCレベル2 201試験の例題と解説

2.04.3ユーザへの通知

LinuCレベル2 201試験の出題範囲から「2.04.3 ユーザへの通知 」についての例題を解いてみます。
ここでは、Linuxユーザへの通知方法について確認しておきましょう。

Linucレベル2 201試験 出題範囲


例題

時刻を指定して、以下のshutdownコマンドを実行した。

# shutdown 12:00

ログインを行っているユーザにキャンセルを通知し、
時刻指定でのシャットダウンをキャンセルするコマンドを選択しなさい。

  1. shutdown -c --no-wall
  2. shutdown -c
  3. shutdown -r
  4. shutdown -k 12:00

※この例題は実際の試験問題とは異なります。


解答と解説

正解は、「2. shutdown -c」です。

shutdownコマンドは、システムを終了させるためのコマンドです。
現在では、「/usr/bin/systemctl」へのシンボリックリンクとなっています。

shutdownコマンドの基本的な書式は以下のようになります。

shutdown [OPTIONS...] [TIME] 

代表的なオプションは、以下のようなものがあります。

オプション省略形概要
-poweroff-P,-hシステムを終了し電源をオフにする(デフォルト)
-reboot-rシステムを終了して再起動する
-halt-Hシステムを終了させる
-kシステムを終了せず、ログイン中のユーザにメッセージを送る
--no-wallコマンド実行時のメッセージを送らない
-cシステムの終了をキャンセルする

[TIME]の部分には、時刻を入力することができます。
「+10」と入力すると10秒後を指定し、「12:00」と入力すると12:00を指定することができます。
また、「now」で即時実行を行うことも可能です。

それでは選択肢を見ていきます。

「1.shutdown -c --no-wall」
不正解です。

「--no-wall」オプションは、コマンド実行時のメッセージを送りません。
そのため、シャットダウンはキャンセルされますがユーザにメッセージを通知することができません。

「2. shutdown -c」
正解です。

「-c」オプションは、システムの終了をキャンセルします。
また、「--no-wall」オプションを指定していないためメッセージも送信されます。

実行すると以下のように表示されます。

Broadcast message from root@server on pts/0 (Tue 2022-01-25 10:56:49 JST):

The system shutdown has been cancelled

「3. shutdown -r」
不正解です。

「-r」オプションは、システムを終了して再起動します。
そのため、シャットダウンはキャンセルされません。

「4. shutdown -k 12:00」
不正解です。

「-k」オプションは、システムを終了せず、ログイン中のユーザにメッセージを送ります。
そのため、シャットダウンはキャンセルされません。

状況に応じて効率的な方法を選択し、ユーザへの通知を行えるようにしましょう。


例題作成者

株式会社デージーネット OSS研究室 上野 貴博

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