LinuCレベル2 201試験の例題と解説
2.05.2仮想マシンの作成と管理
LinuCレベル2 201試験の出題範囲から、「2.05.2 仮想マシンの作成と管理」についての例題を解いてみます。
ここでは、virshコマンドを利用した仮想マシン管理について確認しておきましょう。
例題
virshコマンドを利用して、起動中の仮想マシンを停止するコマンドを選びなさい
- virsh dominfo [ドメイン]
- virsh stop [ドメイン]
- virsh shutdown [ドメイン]
- virsh remove [ドメイン]
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「3.virsh shutdown [ドメイン]」です。
virshコマンドは、仮想マシンを管理するコマンドです。
書式は以下の通りです。
virsh オプション [ドメイン]
使用できるオプションは以下になります。
オプション | 概要 | |
help [オプション] | : | ヘルプを表示します。引数にオプションを渡すことでオプション毎のヘルプを表示することが可能です。 |
list | : | 実行中の仮想マシンを表示します。「list --all」とすることで、停止中の仮想マシンも表示することが可能です。 |
domid | : | 仮想マシンのIDを表示します。 |
dominfo [ドメイン] | : | 想マシンの詳細情報を表示します。仮想マシンに割り当てたCPU/メモリ等を確認できます。 |
domstate [ドメイン] | : | 仮想マシンの状態を表示します。 |
domifaddr [ドメイン] | : | 仮想マシンのネットワーク情報を表示します。 |
start [ドメイン] | : | 仮想マシンを起動します。 |
shutdown [ドメイン] | : | 仮想マシンを停止します。 |
suspend [ドメイン] | : | 仮想マシンを一時停止します。 |
resume [ドメイン] | : | 仮想マシンを一時停止より、実行中に変更します。 |
それでは選択肢を見ていきます。
1.virsh dominfo [ドメイン]
不正解です。
dominfoオプションは、仮想マシンの詳細情報を表示します。
ubuntu-vmというドメインの仮想マシンでのネットワーク情報を確認します。出力結果は、以下のようになります。
# virsh dominfo ubuntu-vm
Id: 1
Name: ubuntu-vm
UUID: 471062bc-3ffe-459c-b7a1-c81e8442ead5
OS Type: hvm
State: running
CPU(s): 2
CPU time: 4121.6s
Max memory: 1048576 KiB
Used memory: 1048576 KiB
Persistent: yes
Autostart: disable
Managed save: no
Security model: apparmor
Security DOI: 0
Security label: libvirt-471062bc-3ffe-459c-b7a1-c81e8442ead5 (enforcing)
2.virsh stop [ドメイン]
不正解です。
stopオプションは、virshコマンドにありません。
3.virsh shutdown [ドメイン]
正解です。
shutdownオプションは、仮想マシンを停止します。
ubuntu-vmというドメインの仮想マシンを停止してみます。出力結果は、以下のようになります。
# virsh shutdown ubuntu-vm
Domain ubuntu-vm is being shutdown
4.virsh remove [ドメイン]
不正解です。
removeオプションは、virshコマンドにありません。
virt-managerやcockpitなどを利用しGUIより仮想マシンを管理することも可能です。
何らかの理由で、管理用GUIを利用できない場合もあります。virshコマンドの利用方法を確認して、CLIでも管理できるようにしましょう。
例題作成者
株式会社デージーネット OSS研究室 上野 貴博