LinuCレベル3 300試験の例題と解説

392.1Sambaの概念とアーキテクチャ

LinuCレベル3 300試験の出題範囲から「392.1 Sambaの概念とアーキテクチャ」についての例題を解いてみます。
このテーマは、Sambaを構成するデーモンや使われるポートなど概念やアーキテクチャについた内容が含まれます。特にSambaが複数デーモンの集合体として動作している点を意識しながら理解することで、構築時や運用時のトラブルシュートに役に立ちます。

Linucレベル3 300試験 出題範囲


例題

以下のSambaデーモンのうち、ブラウジング機能の役割を担っているものはどれか。

  1. smbd
  2. nmbd
  3. samba
  4. winbindd

※この例題は実際の試験問題とは異なります。


解答と解説

正解は、「2.nmbd」です。

ブラウジング機能とは、Windowsの"エクスプローラー > ネットワーク"などのファイル共有機能を持ったサーバ一覧に構築したsambaを表示させるものであり、nmbdがその役割を担っています。

nmbd以外にsambaを構成するデーモンにはsmbdとwinbinddがあり、それぞれ以下の役割を担っています。

smbdファイルやプリンタの共有、認証など
nmbdブラウジング、名前解決など
winbinddNSS(ネームサービススイッチ)機能など

また、役割によって使用されるTCP/UDPのポートが異なることもSambaの特徴的なところです。

名前解決など137/udp
ブラウジングなど138/udp
ファイル・プリンタ共有など139/tcp・445/tcp

上記のような構成で動作していることを知っておくことは、構築完了後のサービス確認やトラブル発生時の切り分け(トラブルシュート)をする際に重要ですので、しっかりと理解しておきましょう。

各デーモンやSambaの詳細は、以下で確認することが出来ます。
smbd( http://www.samba.gr.jp/project/translation/current/htmldocs/manpages/smbd.8.html )
nmbd( http://www.samba.gr.jp/project/translation/4.0/htmldocs/manpages/nmbd.8.html )
winbindd( http://www.samba.gr.jp/project/translation/current/htmldocs/manpages/winbindd.8.html )
Samba本家サイト( https://www.samba.org/ )
日本Sambaユーザー会( http://www.samba.gr.jp/ )


例題作成者

鯨井 貴博 (LinuCエヴァンジェリスト/登録インストラクター、LPI-Japanアカデミック認定校 ゼウスITトレーニングセンター)

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