LinuCレベル2 201試験の例題と解説
2.03.3ネットワークの問題解決
LinuCレベル2 201試験の出題範囲から「2.03.3 ネットワークの問題解決」についての例題を解いてみます。
今回はシステムのホスト名を確認する方法について取り上げています。
例題
システムのホスト名を確認するコマンドとして、誤っているものを選択してください。
- hostname
- cat /etc/hostname
- cat /etc/hosts
- hostnamectl
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「3. cat /etc/hosts」です。
システムのホスト名は、いくつかの方法で確認することができます。ここでは、よく利用する方法を紹介します。
hostname コマンド
hostnameコマンドは、システムのホスト名を表示したり、ホスト名を設定したりすることができます。
ホスト名を表示するには、引数を指定せずに実行します。
$ hostname
linuc.example.com
ホスト名を設定する場合は、引数に設定したいホスト名を指定します。
# hostname linuc2.example.com
# hostname
linuc2.example.com
hostname コマンドを使用したホスト名の変更は、一時的な設定です。システムを再起動すると、元のホスト名に戻ります。
/etc/hostname ファイル
/etc/hostnameは、システムのホスト名が設定されているファイルです。このファイルに記載されている内容を確認すれば、ホスト名を確認することができます。
$ cat /etc/hostname
linuc.example.com
hostnamectl コマンド
hostnamectl コマンドは、システムのホスト名を表示したり、ホスト名を設定したりすることができます。ホスト名以外にもホストに関する様々な情報を確認することができます。
$ hostnamectl
Static hostname: linuc.example.com
Transient hostname: linuc2.example.com
Icon name: computer-vm
Chassis: vm 🖴
Machine ID: ff9f168cee22406591c09f730205831e
Boot ID: 258a8c576d88427085e12df1058a2cf4
Virtualization: kvm
Operating System: AlmaLinux 9.1 (Lime Lynx)
CPE OS Name: cpe:/o:almalinux:almalinux:9::baseos
Kernel: Linux 5.14.0-162.6.1.el9_1.x86_64
Architecture: x86-64
Hardware Vendor: QEMU
Hardware Model: Standard PC _Q35 + ICH9, 2009_
システムに恒久的に設定されているホスト名に加えて、hostname コマンドで一時的に設定したホスト名も確認することができます。
引数を指定することで、ホスト名だけを表示することもできます。
$ hostnamectl hostname
linuc2.example.com
ホスト名を設定する場合、set-hostnameサブコマンドを使用します。
# hostnamectl set-hostname linuc3.example.com
# hostnamectl hostname
linuc3.example.com
hostname コマンドとは異なり、hostnamectl で設定したホスト名は恒久的な設定となります。
例題の選択肢を確認してみましょう。
1.hostname
正しい方法です。
hostname コマンドを使用して、システムのホスト名を確認することができます。
2.cat /etc/hostname
正しい方法です。
/etc/hostname ファイルの内容を確認することで、システムのホスト名を確認することができます。
3.cat /etc/hosts
誤った方法です。
/etc/hostsファイルは、ホスト名とIPアドレスの紐付けを設定するファイルです。システムのホスト名を確認することはできません。
誤った方法ですので、選択肢としては正解です。
4.hostnamectl
正しい方法です。
hostnamectl コマンドを使用して、システムのホスト名を確認することができます。
システムのホスト名を表示したり、設定したりする方法を把握し、それぞれの方法について特徴を捉えておきましょう。
例題作成者
株式会社デージーネット OSS研究室 大野 公善