LinuCレベル3 304試験の例題と解説
330.5Libvirt および関連ツール
LinuCレベル3 304試験の出題範囲から「330.5 Libvirt および関連ツール」についての例題を解いてみます。
このテーマは、仮想マシンを管理するライブラリLibvirtやその関連ツールに関する内容が含まれます。仮想環境とアプリケーション(操作コマンド)の間でLibvirtがどのような役割を担っているか理解することはもちろん、重要度も高いので実際に操作してしっかりと理解しておきましょう。
例題
virt-installコマンドを使ってKVM環境に仮想マシン(ゲストOSとしてubuntu20.04)をデプロイしたい。仮想CPUを2つ、ストレージ容量50GBを指定するとき、①及び②に入る組み合わせはどれか。
virt-install --name kube_newmaster --ram 4096 --① size=50 --② 2 --os-variant ubuntu20.04 --network bridge=virbr0 --console pty,target_type=serial --location /home/ubuntu/ubuntu-20.04.3-live-server-amd64.iso,kernel=casper/vmlinuz,initrd=casper/initrd
- ①disk ②vcpu
- ①storage ②vcpu
- ①disk ②vcpus
- ①storage ②vcpus
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「3.①disk ②vcpus」です。
virt-installは、Libvirt関連ツールの一つで、仮想環境に仮想マシン(ゲストOS)をインストールするコマンドであり、以下のようなオプションを指定します。
--nane | : | 仮想マシン名 |
--disk | : | ストレージ容量 |
--os-variant | : | OSの種類 |
--network | : | ネットワークタイプや使用するインターフェイス |
--vcpus | : | 仮想CPU数 |
※その他のオプション含めた詳細はこちら( https://linux.die.net/man/1/virt-install )で確認できます。
virt-install以外にも、GUIで仮想マシンを管理するvirt-managerや仮想マシンイメージを複製するvirt-clone、仮想マシンのグラフィカルコンソールであるvirt-viewerなど"virt-"とつくコマンドが用意されています。
ubuntu@ubuntu20:~$ virt-
virt-admin virt-host-validate virt-manager virt-viewer
virt-clone virt-install virt-pki-validate virt-xml
virt-convert virt-login-shell virt-sanlock-cleanup virt-xml-validate
なお、以下の記事で出力されるログを含めたvirt-installコマンドやvirshコマンドの操作が確認できます。
virt-installでKVM上に仮想マシンをデプロイする
https://www.opensourcetech.tokyo/entry/20211130/1638280765
例題作成者
鯨井 貴博(LinuCエヴァンジェリスト/登録インストラクター、LPI-Japanアカデミック認定校 ゼウスITトレーニングセンター)