LinuCレベル3 300試験の例題と解説
392.2Sambaを設定する
LinuCレベル3 300試験の出題範囲から「392.2 Sambaを設定する」についての例題を解いてみます。
このテーマは、Sambaを要件に合わせて設定することやトラブルシュートなどに関する内容が含まれます。複数のデーモン(smbd/nmbdなど)で動作する、設定パラメータが多く存在するなどの特徴を理解するには、実際に動作させてみて学習するのがおすすめです。
例題
複数のインターフェイスを持つSambaにおいて、セキュリティ向上のため待ち受けインターフェイスを制限したい。空欄に入るsmb.confのパラメータ名として適切なものはどれか。
( ) = 192.168.111.250 127.0.0.1
bind interfaces only = yes
- interfaces only
- socket address
- interfaces
- browsable
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「3.interfaces」です。
以下のように設定することで、interfacesで指定したインターフェイスでのみ待ち受けをします。
interfaces = 192.168.111.250 127.0.0.1
bind interfaces only = yes
interfaces:
Sambaが利用するインターフェイス(IPアドレスやインターフェイス名など)を指定する
例: interfaces = eth0 192.168.2.10/24 192.168.3.10/255.255.255.0
bind interfaces only:
yesとすることで、SMB 要求を受け付けるインタフェースを"interfaces"で指定されたものに制限する
その他選択肢は、以下の通りとなります。
socket address:
nmbdがNBTパケットの送受信に使用するアドレスを制御
browsable:
ブラウズリスト中に現れる利用可能な共有の一覧に、共有を表示させるかどうかを制御
※"interfaces only"というパラメータはありません。
Sambaの設定で使用されるパラメータは、以下で詳細を確認することが出来ます。なお、browsable・browseable、socket address・nbt client socket addressのように、同じ意味を持つ別名が多く存在することがSambaの設定の特徴です。
http://www.samba.gr.jp/project/translation/current/htmldocs/manpages/smb.conf.5.html
例題作成者
鯨井 貴博(LinuCエヴァンジェリスト/登録インストラクター、LPI-Japanアカデミック認定校 ゼウスITトレーニングセンター)