LinuCレベル3 300試験の例題と解説
393.1ファイルサービス
LinuCレベル3 300試験の出題範囲から「393.1 ファイルサービス」についての例題を解いてみます。
このテーマは、Linux・Windowsなどの混在環境におけるファイル共有サービスの設定などが含まれます。利用するユーザ数やグループなどに合わせた適切な設定をできるよう、しっかりと理解しておきましょう。
実際に環境を構築・操作して理解を深めるのが、おすすめの学習方法です。
例題
smbcquotasでユーザtestuserに対するクォータ(softlimit、及びhardlimit)を設定したい。
以下の______に入るものは何か。
smbcquotas -S _______:testuser:102400/200704 //127.0.0.1/sambashare
- UQLIM
- FSQLIM
- FSQFLAGS
- quota
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「1.UQLIM」です。
"UQLIM"を指定した場合、指定したユーザに対するクォータ(softlimit、及びhardlimit)を設定できます。
各選択肢は、-Sオプション(ユーザーか共有の Quota の設定や変更を行う)と合わせて指定することで以下のような意味を持ちます。
UQLIM | : | -u で指定されたユーザーかカレントユーザー特有の Quota 制限を設定する |
FSQLIM | : | 共有のデフォルトの Quota 制限を設定する |
FSQFLAGS | : | 共有の Quota 設定を変更する |
※なお、quotaという設定はありません。
smbcquotasは、クォータに関する情報取得や設定をするコマンドです。
前提として、共有で使用されるファイルシステムなどでクォータが有効になっている必要があります。
-S クォータ設定 | : | クォータ設定を設定・変更する |
-L | : | 共有に設定されているクォータ情報をリスト表示する |
-F | : | 共有の Quota のステータスとデフォルトの制限を表示する |
以下、操作例です。
[root@localhost sambashare]# smbcquotas -S UQLIM:testuser:102400/200704 //127.0.0.1/sambashare
Password for [SAMBA\root]:
LOCALHOST\testuser : 0/ 102400/ 200704
[root@localhost sambashare]# smbcquotas -L //127.0.0.1/sambashare
Password for [SAMBA\root]:
LOCALHOST\testuser : 0/ 102400/ 200704
[root@localhost sambashare]# smbcquotas -F //127.0.0.1/sambashare
Password for [SAMBA\root]:
File System QUOTAS:
Limits:
Default Soft Limit: NO LIMIT
Default Hard Limit: NO LIMIT
Quota Flags:
Quotas Enabled: On
Deny Disk: On
Log Soft Limit: Off
Log Hard Limit: Off
なお、smbcquotasの詳細は以下で確認ができます。
http://www.samba.gr.jp/project/translation/4.1/htmldocs/manpages/smbcquotas.1.html
例題作成者
鯨井 貴博(LinuCエヴァンジェリスト/登録インストラクター、LPI-Japanアカデミック認定校 ゼウスITトレーニングセンター)