LinuCレベル1 102試験の例題と解説

1.09.2システムのログ

LinuCレベル１ 102試験の出題範囲から「1.09.2 システムのログ」についての例題を解いてみます。
ここでは、loggerコマンドについて確認しておきましょう。

例題

以下のプライオリティで、「test log」という文字列をシステムログへ出力するコマンドとして正しいものをすべて選択してください。

[プライオリティ]
ファシリティ：local0
レベル：info

※この例題は実際の試験問題とは異なります。

loggerコマンドは、システムログにメッセージを出力することができるコマンドです。
以下のような場合に使用することがあります。

書式は以下の通りです。

logger [options] [message]

主なオプションは以下の通りです。

[-f or --file] file

指定したファイルの内容をシステムログに出力します。
messageを指定する場合、このオプションは使用できません。

[-d or --udp]

UDPのみを使用します。

[-T or --tcp]

TCPのみを使用します。

[-P or --port] port

指定したポートを使用します。
このオプションを指定しない場合、UDPはsyslogポート（多くの場合、514ポート）、TCPはsyslog-connポート（多くの場合、601ポート）を使用します。

[-n or --server] server

指定したサーバのシステムログへ出力します。
-d,-Tオプションがどちらも指定されていない場合、UDPで通信を行います。

[-s or --stderr]

システムログに出力したmessageを、標準エラー出力にも出力します。

[-p or --priority] priority

messageを指定したプライオリティで出力します。

プライオリティの書式は以下の通りです。

facility.level

facilityに指定できる値は以下の通りです。

auth
authpriv
cron
daemon
ftp
kern
lpr
mail
news
syslog
user
uucp
local0～local7
security（authと同義だが、非推奨）

levelに指定できる値は以下の通りです。
levelは数値でも指定することができます。

facility, levelの各値の意味についても併せて確認しておきましょう。

上述した以外にもオプションは多数あります。

また、options, messageはどちらも省略することができます。messageを指定しない、かつ-fオプションも指定されていない場合、標準入力がシステムログに出力されます。

例題の選択肢について解説します。

１．logger -p local0 "test log"
levelの指定が無いため、不正解です。

２．logger -p local0.info "test log"
正しいコマンドです。

３．logger --priority local0.info "test log"
正しいコマンドです。

４．logger -p local0.6 "test log"
正しいコマンドです。

loggerコマンドを使用することで、システムのログへ任意のメッセージを出力することができます。
適切に扱えるように、確認しておきましょう。