LinuCレベル3 300試験の例題と解説

392.4Sambaのトラブルシューティング

LinuCレベル３ 300試験の出題範囲から「392.4 Sambaのトラブルシューティング」についての例題を解いてみます。今回は、Sambaのsecrets.tdbついて取り上げます。secrets.tdbの登録情報について理解しましょう。

例題

Sambaのsecrets.tdbに含まれる情報をすべて選択してください。

※この例題は実際の試験問題とは異なります。

SambaはLinuxでWindowsのファイルやプリンターの共有を行うソフトウェアです。

LinuxのシステムがWindowsネットワークとシームレスに連携できるようになります。SambaはWindowsと互換性のあるファイル共有サービス（SMB/CIFSプロトコル）を実装し、LinuxでWindowsネットワークと統合することができます。

Sambaが提供する主な機能は以下の通りです。

ファイル共有:
Windowsクライアントからアクセスできる共有ディレクトリを提供します。Linux上のファイルをWindowsのユーザと共有することができます。

プリンター共有:
Linux上に接続されたプリンターをWindowsから利用できるようになります。

ドメインコントローラ:
Active Directory（AD）ドメインコントローラの代替として利用できます。LinuxをWindowsのドメインに参加させたり、ユーザ認証やグループ管理を行ったりすることが可能です。

Sambaはsecrets.tdbというデータベースファイルを使用して、セキュリティ情報を保持します。このファイルにはSambaサーバやドメインの識別情報（SIDなど）、LDAPサーバとの連携のための管理者パスワードが保存されます。

なおsecrets.tdbは直接編集することは推奨されません。代わりにsmbpasswdコマンドを使用して登録を行います。

例）LDAP管理者のパスワード登録

# smbpasswd -w [パスワード]

例題の各選択肢について解説をします。

１．Sambaユーザ情報
不正解です。

Sambaユーザ情報はpasswd.tdbに格納されます。

２．Sambaサーバやドメインの識別子情報
正解です。

SambaサーバやドメインのSID（識別子情報）が格納されます。

３．LDAPサーバの管理者パスワード
正解です。

LDAP連携を行う場合、LDAP管理者のパスワードをsecrets.tdbに登録します。

４．アカウントポリシー
不正解です。

パスワードの有効期限のようなアカウントポリシーはaccount_policy.tdbに格納されます。

secrets.tdbの登録情報を理解し、適切に管理できるようにしていきましょう。