LinuCレベル2 201試験の例題と解説
2.05.1仮想マシンの仕組みとKVM
LinuCレベル2 201試験の出題範囲から「2.05.1 仮想マシンの仕組みとKVM」についての例題を解いてみます。
このテーマは、仮想化を支える技術やその仕組み・関連するツールなどに関する内容が含まれます。仮想環境の構築・仮想マシンの利用などに必要な知識・技術となるため、しっかりと理解しておきましょう。
例題
以下のうち、QEMUの機能に関して正しいものを選択せよ。
- QEMUはネットワーク仮想化をサポートしていない。
- QEMUはx86(i386, x86_64)アーキテクチャのみをエミュレートできる。
- QEMUはハードウェアの仮想化支援機能を利用して、ホストとゲストの間で高速なデバイスアクセスを提供できる。
- QEMUは仮想マシンのスナップショット機能を提供しない。
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「3.QEMUはハードウェアの仮想化支援機能を利用して、ホストとゲストの間で高速なデバイスアクセスを提供できる。」です。
QEMUは、オープンソースのマシンエミュレーターです。
ハードウェアの仮想化支援機能(Intel VT-xやAMD-Vなど)を利用しハイパーバイザーとして動作し、仮想マシンの性能を向上させます。これにより、ホストとゲストの間でのデバイスアクセスが高速化されます。
その他の機能として、スナップショット機能・ネットワーク仮想化があり、x86以外の様々なアーキテクチャにも対応しております。
なお、その他の選択肢については正しくは以下となります。
- QEMUは、ネットワーク仮想化をサポートしており、仮想ネットワークデバイスを提供することができます。
- QEMUは、x86(i386, x86_64)以外のアーキテクチャもエミュレートでき、RISC-V・ARMなどのアーキテクチャもサポートしています。
- QEMUは、仮想マシンのスナップショット機能を提供しており、仮想マシンの状態保存や復元が可能です。
QEMUについては以下で詳細を確認できます。
https://www.qemu.org/docs/master/index.html
例題作成者
鯨井 貴博 (LinuCエヴァンジェリスト/登録インストラクター、LPI-Japanアカデミック認定校 ゼウスITトレーニングセンター)