LinuCレベル1 101試験の例題と解説
1.02.1ファイルの所有者とパーミッション
LinuCレベル1 101試験の出題範囲から「1.02.1 ファイルの所有者とパーミッション」についての例題を解いてみます。
今回は、適切なパーミッションの使用について確認しておきましょう。
例題
新規に作成されるファイルのデフォルトのパーミッションを rw-r----- とするために、適切なumask値を設定するコマンドを選択してください。
- umask 640
- umask 027
- umask 720
- umask 046
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「2. umask 027」 です。
umaskは、新規に作成されるファイルやディレクトリのパーミッションを決定する値です。
ファイルは 666(rw-rw-rw-)、ディレクトリは 777(rwxrwxrwx)のパーミッションとumaskの論理積をとった値で作成されます。umaskの値は、デフォルトのパーミッションから「削除するビット」を指定するため、以下のように計算されます。
・ファイルの場合
デフォルト:666 (rw-rw-rw-)
umask 027:----w-rwx(削除するビット)
適用後:640 (rw-r-----)
・ディレクトリの場合
デフォルト:777 (rwxrwxrwx)
umask 027: ----w-rwx(削除するビット)
適用後:750 (rwxr-x---)
次に、例題の各選択肢の詳細について解説をします。
1. umask 640
誤りです。
umaskの値は、実際のパーミッション値ではなく、削除するビットを指定するため不適切です。この場合、新規のファイルのパーミッションが ----w-rw- になります。
2. umask 027
正解です。
umaskの値として適切であり、新規ファイルのパーミッションが rw-r----- になります。
3. umask 720
誤りです。
720 の場合、新規ファイルのパーミッションは ----r--rw- となり、指定の rw-r----- とは異なります。
4. umask 046
誤りです。
046 の場合、新規ファイルのパーミッションが -rw--w---- になり、適切ではありません。
例題作成者
株式会社デージーネット 経営企画室 小泉麦