LinuCレベル2 201試験の例題と解説

2.01.2システム起動のカスタマイズ

LinuCレベル２ 201試験の出題範囲から「2.01.2 システム起動のカスタマイズ」についての例題を解いてみます。
このテーマは、Linuxシステムの起動処理に関する内容が含まれます。構築したサーバにおいて指定したプログラムをOS起動時に自動起動させるなど、実践でもよく使われるため、しっかりと理解しておきましょう。

Linucレベル2 201試験出題範囲

例題

systemctlコマンドのmask/unmaskオプションに関して、以下の記述のうち正しいものを1つ選択せよ。

systemctl unmaskコマンドは、指定されたユニットファイルの自動起動を無効にする。
systemctl maskコマンドは、指定されたユニットファイルを削除する。
systemctl maskコマンドでマスクされたサービスは、手動で起動できる。
systemctl unmaskコマンドは、/dev/nullへのシンボリックリンクを削除することで、サービスを起動できるようにする。

※この例題は実際の試験問題とは異なります。

解答と解説

正解は、「4.systemctl unmaskコマンドは、/dev/nullへのシンボリックリンクを削除することで、サービスを起動できるようにする。」です。

systemctl maskは、指定されたプログラム(ユニット)をマスクします。その結果、指定されたユニットファイルは /dev/null にリンクされ、ユニットを起動することができなくなります。

また、systemctl unmaskはその状態を解除します。

以下、操作例です。

[root@localhost ~]# systemctl status httpd・・・・マスク前の状態確認
○ httpd.service - The Apache HTTP Server
     Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/httpd.service; disabled; preset: disabled)
     Active: inactive (dead)
       Docs: man:httpd.service(8)


[root@localhost ~]# systemctl mask httpd・・・・マスクする
Created symlink /etc/systemd/system/httpd.service → /dev/null.

[root@localhost ~]# systemctl status httpd・・・・マスクされた状態の確認
○ httpd.service
     Loaded: masked (Reason: Unit httpd.service is masked.)
     Active: inactive (dead)

[root@localhost ~]# systemctl unmask httpd・・・・マスクを解除する
Removed "/etc/systemd/system/httpd.service".

[root@localhost ~]# systemctl status httpd・・・・マスク解除後の状態確認
○ httpd.service - The Apache HTTP Server
     Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/httpd.service; disabled; preset: disabled)
     Active: inactive (dead)
       Docs: man:httpd.service(8)

なお、systemctlコマンドの詳細については、以下で確認できます。
https://man.kusakata.com/man/systemctl.1.html