LinuCレベル3 3PS試験の例題と解説
主題3PS.01仮想化基盤の構築
1.5仮想化プラットフォームの利用
LinuCレベル3 プラットフォームスペシャリスト試験の出題範囲から「1.5 仮想化プラットフォームの利用」についての例題を解いてみます。
LinuCレベル3 プラットフォームスペシャリスト 3PS試験 出題範囲
例題
Proxmox VE の特徴として正しいものをすべて選びなさい。
- 利用には有償ライセンスが必要となっており、無償での利用はできない
- Webインタフェースを持ち、GUIで仮想マシンの管理ができる。
- コマンドラインツールが用意されており、CLIで仮想マシンの管理ができる。
- KVMとLXCを用いて仮想化環境を提供する。
- 高可用性機能を利用する際は、外部のクラスタ管理ソフトを利用する必要がある。
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「2, 3, 4」です。
Proxmox VE は、オープンソースソフトウェアの仮想化プラットフォームです。DebianベースのLinuxディストリビューションに、KVM(Kernel-based Virtual Machine:カーネルベースの仮想マシン)とLXC(Linux Containers:コンテナ型仮想化技術)の2つの仮想化技術が統合されており、仮想マシンとコンテナを単一のWebインタフェースで管理ができます。
また、仮想マシンのHAやライブマイグレーションといった、複数台でのクラスタリング機能も備えています。Proxmox VE Server Solutions GmbHから提供されており、ライセンスはAGPL 3.0で公開されております。
各選択肢の解説は次の通りです。
1. 利用には有償ライセンスが必要となっており、無償での利用はできない
誤りです。
Proxmox VEは、有償サブスクリプションはありますが、オープンソースであるため無償で利用が可能です。
2. Webインタフェースを持ち、GUIで仮想マシンの管理ができる。
正しいです。
WebUIから仮想マシンの設定を行うことが可能です。
3. コマンドラインツールが用意されており、CLIで仮想マシンの管理ができる。
正しいです。
Proxmox VEには、コマンドラインツールが用意されておりますので、CLI操作でも仮想マシンの管理ができます。
4. KVMとLXCを用いて仮想化環境を提供する。
正しいです。
先述の通り、Proxmox VEは、DebianベースのLinuxディストリビューションに、KVMとLXCの2つの仮想化技術が統合されており、仮想マシンとコンテナを単一のWebインタフェースで管理ができます。
5. 高可用性機能を利用する際は、外部のクラスタ管理ソフトを利用する必要がある。
誤りです。
クラスタ機能は Proxmox VE自身にあり、外部ソフト不要で利用ができます。
Proxmox VEは、OSSの仮想化プラットフォームとして近年注目されており、仮想環境を運用するための便利な機能が数多く備わっています。Proxmox VEの特徴をよく理解し、より効率的に仮想環境の運用管理が行えるようにしましょう。
例題作成者
株式会社デージーネット 経営企画室 今村 凌太