エンジニアを目指す人にとって学校は役に立つ?

現役の講師が語る、認定取得に向けたおすすめの学習方法と学校に通うメリットとは?

最終更新日:2022年05月23日

ITエンジニアを目指す若い人は、ますます増えてきています。その夢を実現する第一歩としてLinuCの認定取得を目指す人も少なくありません。そうした人たちが最初に突き当たるのが、「独学でいけるか。やっぱり学校に通うべきか」という悩みです。そこで今回は、受講料無料でITエンジニア教育から就職指導まで一貫して行うユニークな教育で知られる、「エンジニアカレッジ」で、日々エンジニアの卵の育成指導にあたっている、インターノウス株式会社 エンジニアカレッジ 講師の竹本季史さんに、初学者のための学習法や学校に通うことのメリットなどをお話ししていただきました。


「やっぱり学校を選ぶ」理由と、そのメリットは?

独学か学校に行くべきか、それが問題だ

最初に正解を言ってしまうと、「どちらもあり」ということです。人によってそれぞれ、向き不向きがあります。自分で目標を決めて学習計画を立て、その実現に向けて必要な教材や学習法が選べる人は、独学でも認定を取得し技術の習得も十分にできるでしょう。

ただ実際のところ、そこまでできる人は極めて限られています。しかも現代のIT技術は非常に多種多様で、しかもものすごいスピードで進化しています。これから勉強を始めるという人が、それらの中から必要な知識を見極めて、認定試験に合格できるよう効率よく学習していくことは、かなり難しいと言わざるを得ません。

その意味で学校に入って勉強するというのは、限られた時間で必要な知識や技術を効率よく学ぶ、いわば認定取得までの「最短距離」と言ってよいと思います。

学校は教材やコンテンツが高品質で体系的

もう少し具体的に、学校で学ぶメリットを見ていきましょう。

まず一つ目は、学校で使う教材や学習コンテンツは、技術の専門家や受験対策の専門家によって内容が吟味されているという点です。いま世の中にはインターネットの動画コンテンツや、企業や個人が公開しているコンテンツが膨大にあります。でも初学者には、どれを選んで勉強すればLinuCの認定取得に役立つのか判断できません。良さそうなのを選んで使ってみても、分からないことがあった時に教えてくれる人もいません。

使う教材と学習風景

その点、あらかじめ受験対策に最適な、質の高い教材が用意されていて、疑問があれば教えてくれる講師もいる。これが、学校に通う最大のメリットのひとつです。

規則正しい学習で社会人の基本が身につく

これは学校というより、私たち「エンジニアカレッジ」独自のメリットですが、規則正しい学習スケジュールを立てて、そのタイムテーブルに沿って毎日勉強を進めていきます。 エンジニアカレッジの受講生のほとんどは20代前半の若者ですが、それまでの生活時間が乱れている人も少なくありません。

このままではせっかく技術を身につけても、就職して会社に勤められません。そこでエンジニアカレッジでは、10時から18時までを「学校での時間」と決めて、その中で計画的な学習を行うように指導しているのです。

「エンジニアカレッジ」では、どんな勉強をするの?

受講生の大半がIT未経験の若いエンジニア志望者

「学校に行くにしても、少しはITの経験や技術がないと無理なのでは?」とよく聞かれますが、エンジニアカレッジの受講生はほとんどがITの学習をしたことがない若者です。スマホやタブレットだけで、PCを触ったこともないという人もいるほどです。しかし彼らに共通しているのは、「ITエンジニアになりたい!」という夢を抱いていること。

逆に言えば、エンジニアを目指すならば、最初はこの「目標」だけで十分です。目標があれば勉強をする意欲も湧いてきます。その意欲を支え、最短距離でゴールに導くのがエンジニアカレッジの役割なのです。

アカデミック認定校としてLinuC受験に役立つ情報を提供

エンジニアカレッジでは、Linuxを始めネットワークやセキュリティ、AWSやデータベースなどの主要技術を学ぶことができます。

中でもLinuxについては、エンジニアカレッジはLinux技術者認定「LinuC」を提供しITプロフェッショナルの認定を行なっているLPI-Japanのアカデミック認定校になっています。このため、LinuCの認定取得を目指す人に役立つ最新情報をいち早く提供することができています。

自分で立てたスケジュールで密度の高い学習を進める

エンジニアカレッジでは、受講生がLinuCレベル1の101試験に合格することを必須の課題にしています。またそのために、学習開始にあたっては本番試験の受験日を自分で決めてもらいます。

過去の受講生を分析した結果、勉強開始から45日で無理なく合格できることが分かりました。しかし、ひたすら合格を目指して学習すると現状から遠すぎると感じるので、この45日間を分割して小さな目標をいくつか設定しています。受講生の方は直近の小さな目標のみに意識を集中すればよいので、安心して学習を進められます。

この日程を守れるよう計画的に勉強しながら節目ごとに進捗を確認し、何か問題があれば講師からアドバイスをもらうことで、目標に向けて密度の高い学習を確実に積み重ねていけるようになっています。

仲間や講師とのコミュニケーションの機会づくりも

ただひたすら勉強をするだけではなく、講師や受講生同士のコミュニケーションも重視しています。エンジニアカレッジでは毎朝10時に全員参加の「朝会」があり(コロナ禍以降はZoomでリモート参加)、そこで一人ずつ、最近あった良いことや自分にとって新鮮に感じたことなどを、一言ずつ発表してもらいます。

オンラインで参加する講師の竹本さん

これによって、一緒に勉強している仲間の人となりを知ることができます。一方で自分の考えや趣味などを人に聞いてもらう体験をするのです。さらに、数人でグループを組んで午前1回、午後1回ずつ授業の進捗をお互い報告しあっています。

以上の取り組みは、コロナ禍でコミュニケーションの機会が減っていることもあり、学習を継続する上で精神面に良い影響があると感じています。また入学してから3~4日後に講師と個別面談を行なって感想や要望を聞き、信頼関係を高め合うといった取り組みも実施しています。

スクール講師が教える「認定取得のための学習ポイント」

「自分に合った学習法」は自分ではわからない

自分に合った学習法と言っても、これは人によって違います。なので、まずは「学習のための環境を自分で作っていく」ところから始めるのが大切です。今はオンライン授業ですが、例えば自宅とか近所の図書館でもカフェでもいいので、自分に合った場所と時間帯を具体的に決めます。学習法を考える前に、この「いつ、どこで、どれくらいの時間をかけて、その日の目標まで学習するのか」をはっきりさせておくことが、身につく勉強をする上で大前提になります。

「人にアドバイスをもらう」が学習を加速する

自分で考えることは大事ですが、わからないことを自分だけで考えていては、本番試験までの限られた時間がむだに過ぎてしまうだけです。ここは誰か詳しい人やエキスパートに聞いて教えてもらうのが早道ですし、それができるのがスクールに通っている何よりの強みです。

エンジニアカレッジでは毎日、その日の学習の進捗チェックと振り返り、講師によるアドバイスを行っています。また週1回は講師がグループごとにLinuCの進捗確認をするので、こうした機会に積極的に質問し、学習法についてもアドバイスをもらうのが、試験までの学習密度を上げ、より効率的に実力をつけることにつながります。

試験までの期間、最後までモチベーションを保つには?

「とにかく先に進んで数をこなす」ことの大切さ

学習期間中、一度どこかで理解できないことがあってつまずくと、そこから先に進めずくじけそうになってしまう人がいます。このタイプはしばしば完璧主義で、「この問題が解けないと、次に進んではいけない」と思い込んでしまうのです。そういう人には「それはいったん置いて、先に進んでみたら」とアドバイスします。

そうやって問題数をこなしながら先に進むうち、知識が頭の中でつながって、わからなかった問題が解けることも多いのです。ひとつの問題にとらわれることなく、「数をこなす」ことの大切さをおぼえておいてください。

できる人のパターンを見て学習ポイントを絞り込む

どんどん学習を進めて実力をつけていく「できる人」は、まさにこの「数をこなす」を実践している人が少なくありません。多少わからない問題があっても、とにかく決めた目標まで確実に問題数を解いていく。そうすると自分の苦手な部分が見えてくるので、今度はそこに学習ポイントを絞り込んで、さらに数をこなしていく。その繰り返しで効率的に実力をつけていくのです。なかなか先に進まないと悩んでいる人は、この「必勝パターン」を一度まねてみるのも良いかもしれません。

自分の1年後の姿をイメージする

毎日がんばって勉強していても、これがどんな役に立つのか、ITの現場で働いた経験がないと、なかなかピンときません。そういう時には先輩の話を聞いて、近い将来の自分をイメージするのも非常に効果的です。エンジニアカレッジでは修了生の中から現在エンジニアとして活躍している人を招き、受講生の皆さんに話をしてもらうという企画も今年から始めました。

「1年後の自分は、あんなに生き生きと仕事をしているんだ」と想像するだけでも、学習へのモチベーションはぐんとアップすること間違いありません。

さて、いろいろご紹介してきましたが、やはり一番大切なのは「がんばった先には、認定資格を習得して、立派に仕事をしている自分がいる」と信じて学習を続けることです。

先日エンジニアカレッジをある修了生が訪ねてきてくれたのですが、ここでの日々を振り返って「こんなに勉強したのは初めての体験だったが、自分もやればできるとわかって自信がつきました」と語ってくれました。 スクールでの学習はわずか2か月、就活や内定就業まで含めても3か月たらずの期間ですが、自分がやる気にさえなれば、いくらでも中身の濃い時間にできるし、私たち講師も全力でそのがんばりを支えていく用意ができています。

もしあなたがLinuxエンジニアを目指してその学習法に迷っているならば、いちどエンジニアカレッジに話を聞きに来てください。お待ちしています!

今回、この方にお話を伺いました!

竹本季史 さん

インターノウス株式会社

エンジニアカレッジ 講師竹本 季史 さん

大学では考古学を学び、3年間地方自治体の文化財保護事業に従事。その後、10年間システムエンジニアとして国の研究機関、通信キャリア様のネットワーク、サーバーのインフラ構築と運用案件に関わる。
2014年9月からインターノウス株式会社でLinux講師を務めている。


コラム

インターノウス株式会社 エンジニアカレッジ

国内数千社の企業とのリレーションシップに支えられて最新のエンジニア教育&就職サポートを提供

お話を聞かせてくださった竹本さんが講師を務める「エンジニアカレッジ」は、インターノウス株式会社が運営する、国内最大級の就活直結型ITスクールです。世の中に数ある技術系のスクールの中でも極めて異色なのは、「学費が完全無料」であり、しかも修了後は就活までも積極的にサポートしてくれるという点です。

「エンジニアカレッジは、母体のインターノウスを通じて数千社の企業とつながりを持っています。こうした企業の皆様が、カレッジの人材育成の理念を評価して拠出してくださった支援金をもとに運営されています。このため無償でエンジニア教育を行い、修了者をそうした協賛企業を中心にご紹介できる理想的な体制が実現できているのです」(竹本さん)

無償教育の実現の仕組み

またエンジニアカレッジは、まったくITに関する経験がない若い人でも積極的に受け入れ、コンピューターの基礎から始めて最終的にサーバー構築が一人で出来るレベルまで育てていきます。カリキュラムの特徴としては、いわゆる座学での知識だけでなく、実際にシステムやサービスを構築できる実践的な技術力を重視しています。このため修了後すぐに就活を始め、採用先の企業でも間を置くことなく実務で活躍できるのです。 「当カレッジはLPI-Japanのアカデミック認定校であり、Linux教育に非常に大きな力を注いでいます。このため、通常、自分でLinuCを受験すると16,500円(税込)の受験料が必要ですが、エンジニアカレッジの受講生は無料で受験できるという特典も設けられています。LinuCの認定取得を目指す方には、利用していただきたいと思っています」(竹本さん)

※エンジニアカレッジに関する詳しい情報はこちらへ!
https://engineercollege.jp/

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