Linux豆知識 010

バージョン番号のつけ方

OSを含め、ソフトウェアにはバージョン番号がついています。番号が大きくなるほど機能向上やバグフィクスが施され、新しくなっていることを表すのが一般的です。

バージョン番号のつけ方に、統一ルールはありません。ソフトウェアによってさまざまです。ほとんどの場合、バージョン番号を「X.Y」や「X.Y.Z」のように付けており、大幅な機能向上があった場合は「X」の数値を、微細な改変に留まる場合は「Y」や「Z」の数値を増やすことが一般的です。このため、「X」をメジャーバージョン番号、「Y」や「Z」をマイナーバージョン番号と呼ぶこともあります。

しかし、バージョン番号には別の意味があることもあります。たとえばLinuxカーネルのバージョン番号は、現在「X.Y.Z」のように番号をつけており、2008年4月20日現在で「2.6.24」が最新版です。一方、実はLinuxカーネル「2.5.75」というものもリリースされています。これは、いわゆる「開発版」と呼ばれるもので、安定性に関するテストが十分になされていない代わりに、先進的な機能がどんどん取り込まれています。Linuxカーネルのバージョン番号の「Y」の数値が偶数のものが一般向けの「安定版」であることを、奇数のものが開発者向けの「開発版」であることを意味します。このように、数値が意味を持っていることもあるのです。

また、たとえばUbuntuというディストリビューションは、バージョン番号を「Ubuntu 7.10」のようにつけています。これは、実は「2007年の10月にリリースした」ということを意味します。このように、バージョン番号の付け方はさまざまで、ものによってはバージョン番号から他の意味を読み取ることもできるのです。一方で、先日OpenSSH 4.9がリリースされて数日後にOpenSSH 5.0がリリースされました。今回の場合、「4.9」と「5.0」の間に大きな差はなく、セキュリティの修正のみに留まりました。このように、バージョンナンバー付加方法のポリシーはソフトウェアごとに異なりますので、注意が必要です。


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