Linux豆知識 044

GCC

今回は、「GCC」について。

GCCとは、「GNU Compiler Collection」の略で、C、C++、FORTRAN、Javaなどいくつかの言語のコンパイラ、およびこれらのライブラリから構成されています。コンパイラ本体だけでなく、コンパイルに必要なライブラリも含まれていますので、GCCを利用すれば、さまざまな言語で書かれたソースコードをコンパイルすることができるのです。

GCCはフリーソフトウェアであり、ほとんどのLinuxディストリビューションに含まれているので、Linuxを利用すれば手軽に利用することができます。
というよりも、「Linuxを語る上でGCCを外すことはできない」といったほうが正しいかもしれません。

GCCを利用する重要な場面の一つに、「Linuxカーネルの構築」があります。
Linuxカーネルをコンパイルする際には、ソースコードをGCCを利用してコンパイルを行います。卵が先か鶏が先か、のような話になりますが、GCCはLinuxの環境を構築する際に欠かせないツール、ということになるのです。

最近では、Linuxカーネルの構築という作業をほとんど行うことなしにLinuxを利用することもできます。このため、Linuxカーネルのコンパイルを経験したことがないという方も多いかもしれません。しかし、細かいチューニングや最適化を施す、機能を追加するなどの際にはカーネルの構築は避けて通れない作業です。

カーネルの構築以外にも、さまざまなアプリケーションのコンパイルにGCCを使うことになります。「開発をやらないからGCCには縁がない」ということはありません。長くLinuxを利用するのであれば、GCCを利用したコンパイルという作業には必ず出会うことになりますので、覚えておきましょう。


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