Linux豆知識 049

SCPとSFTP

今回は「SCPとSFTP」について取り上げたいと思います。

SCPもSFTPも、SSHの機能の1つとして提供されます。いずれも、SSHプロトコルを利用したファイル転送を実現します。ファイルの内容はもちろん、ログイン時のアカウント情報を平文でなくSSHによって暗号化された情報としてネットワークに流すことができ、セキュアなファイル転送を実現します。

SCPはCPコマンドに似せて、SFTPはFTPでのファイルのやり取りに似た方法で利用できます。SCPもSFTPも、「SSHを利用して暗号化したファイル転送を行うことができる」という点では共通しています。「WinSCP」や「FileZilla」などのクライアントもリリースされており、これを利用すれば、Windowsとの間でファイル転送を行うこともできます。

SCPとSFTPの相違点は、先に述べたように使い方、すなわちSCPは「SCPコマンド」に、SFTPは「FTPでファイルをやり取りする」のに似たように利用することができるという点が第一に挙げられます。違いはそれだけではなく、「SCPは比較的シンプルに作られており軽い、SFTPは多機能」という点があります。詳しく書き出すとキリがなくなりますが、両者の違いで大きな点が一つ「SFTPはファイル転送が中断しても再開が可能、SCPは不可能」という点が挙げられます。何らかの原因でファイルの転送が中断してしまうというのはよくある話ですので、この違いは大きな違いと言えます。

いずれにしても、ファイルの内容は知られたくないが転送はしたいという場合、FTPなどを利用するよりもSCPもしくはSFTPを利用するのがセキュリティ上は好ましいと言えます。


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