Linux豆知識 119

Linuxディストリビューターの一員になるには

新年最初の今回は、「Linuxディストリビューターの一員になるには」というテーマを取り上げます。

以前も、新年一回目に「Linuxカーネル開発者の一員になる」というテーマで取り上げましたが、やはりカーネル開発者の一員になるというのはハードルが高いと言えます。そこで、「Linuxディストリビューション配布者の一員になる」というテーマを取り上げます。

もちろん、企業が開発しているLinuxディストリビューション開発者になるには、その企業に就職する必要があります。しかし、コミュニティが開発に当たっているディストリビューションであれば、基本的にはボランティアの手によって開発がなされているわけで、特別にどこかの企業に就職していなくても(もっと言えば、今どこかに勤務している場合、その企業を辞めなくても)、開発者の一員になることはできるのです。

では、どうすればよいのか?

まずは、「開発者のメーリングリスト」に加入することが第一歩です。入るだけであれば、多くのコミュニティは広く門戸を開いていますので、簡単に入ることができると思います。

ただし、そこでいきなり「開発者の仲間に入れてください!」などと投稿してはいけません。おそらく相手にもされないでしょう。まずは、メーリングリストに投稿されてくるメールを読み、その内容を理解すること。おそらく、中級者でも、これだけで相当大変だと思います。しかし、そこは勉強!
ですので、わからないことは自分で調べて(注:メーリングリストで質問するのは止めて下さい、開発者向けのメーリングリストは誰かの疑問解決のためにあるものではありませんので)、とにかく話についていく努力をしてみて下さい。

ディストリビューションによっては、さまざまな作業を行なう人を募集しているケースもあります。ドキュメントの翻訳作業、バグの発見と報告など、比較的とっつきやすい作業もありますので、ある程度雰囲気に慣れてきたら、そのような作業から入っていくとよいでしょう。そのような作業から、徐々に難しい作業に入っていく、というのがよいと思います。

ここでキーポイントになるのは、「英語」です。

調べものをしたり、作業をスムーズに進行するためには、英語のスキルが必須と言えます。これはディストリビューション開発に限らず、システム管理などを行う上でも同じことです。さまざまなドキュメントはほとんどが英語で提供され、突っ込んだドキュメントは翻訳が提供されないことが多いので、英語の力は上げていきたいところです。

以上、Linuxディストリビューションでお話しをしましたが、さまざまなオープンソースソフトウェアでも全く同じことが言えます。「メーリングリストに加入」「その会話を理解するべく勉強を重ねる」「とっつきやすい作業から」「英語は大切」といったところがキーになりますね。

臆することなく、かといって甘く見ることなく、ディストリビューションの開発者、あるいはOSSの開発者の一員になることを、目指してみてください。


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