Linux豆知識 213

/usr

今回は、「/usr」ディレクトリについて。

このディレクトリは通常「ユーザーディレクトリ」と読みますが、「ユーザーのディレクトリ」ではありません。ユーザーの個人的なファイルは/home配下のホームディレクトリに置くことが通例になっています。このディレクトリは「各ユーザーが共通して利用するプログラムやライブラリなどが置かれるディレクトリ」です。「システムではない」という意味でのユーザーとでも考えれば良いでしょうか。ただし、管理者専用のファイルが置かれている場合もあり、一筋縄ではいかない重要なディレクトリです。

このディレクトリ、サブディレクトリも重要ですのでそれぞれ見てみましょう(ディストリビューションによって若干の差異がある場合もあります)。

--
/usr/bin/     ユーザが利用するコマンド
/usr/include/   ヘッダファイル(C言語で利用)
/usr/lib/     ライブラリ
/usr/local/    ローカルで管理するファイル
/usr/sbin/     管理者専用のコマンド・プログラム
/usr/share/    アーキテクチャに依存しないファイル
/usr/X11R6/    X Window Systemに関するファイル
/usr/games/    ゲームなど
/usr/src/     ソースコード
--

サブディレクトリの下にはさらにディレクトリが存在しており、とくに「/usr/local/」の下にはさらに「bin」「include」「lib」「sbin」「share」「src」といったディレクトリが存在することが多いようです。ソースコー
ドからビルドする時にはよく/usr/local/以下を使用していましたが、最近ではそのようなことも減ったようです。

「/usr」ディレクトリはシステムを構成する上できわめて重要なディレクトリですが、システムの起動に利用するファイルはここには置かれません。とはいえ、このディレクトリがなければシステムは全くといっていいほど使い物になりません。また、/usrディレクトリは巨大になる場合が多いので、システムを構築する際、/usrディレクトリだけ独立したパーティションに置くことも多いようです。

Linuxのディレクトリの中でも特別なディレクトリともいえる「/usr」ディレクトリ。このディレクトリをマスターすれば、初心者卒業ということも言えるでしょう。


ページトップへ