Linux豆知識 221

Linuxカーネルのバージョン番号

公開日:2018年12月14日

今回は、Linuxカーネルのバージョン番号について。

Linuxカーネルには、「Linux 4.19.0」のようにバージョン番号がついています。この番号が大きいと新しいカーネルということになります。このLinuxカーネルのバージョン番号の付け方のポリシーは、2011年に発表された「Linux 3.0」から変更になっており、少し注意が必要です。「Linux 3.0」以前は、「Linux 2.4.39」のような番号付けにおいて、1つ目の「2」がメジャー、「4」がマイナー、「39」がメンテナンスナンバーとなっており、特にこのマイナーナンバーが奇数の時は「開発版」、偶数の時は「安定版」という使い分けがなされていました。そして、大きな節目の変更ではマイナーバージョンが繰り上がり、それ以外のときはメンテナンスナンバーが繰り上がるというイメージで番号が更新されていました。

「Linux 3.0」以降は、まず、「開発版」と「安定版」の使い分けがなくなりました。そればかりではなく、1つ目の数値にもさほど大きな意味がなくなりました。簡単に言うと、2015年に「Linux 3.19」の後継バージョンとして「Linux 4.0」がリリースされ、かつ両者の間にはさほど大きな機能変化がなかったという形になったのです。これは、カーネルの開発に携わる人が増え、大きな機能変化が加わる頻度が高くなったことなどが影響していますが、開発者の「大きな番号は避けたい」という意図もあるようです。

なお、3番目の数字(「Linux 4.18.2」でいうところの「2」)は、機能の変化がない、もしくは微小なもので、バグやセキュリティフィクスなどが施されたメンテナンスリリースの際に繰り上がる数字となります。バージョン番号のつけ方も、時代背景と共に変化していくということですね。


ページトップへ