LinuCレベル2 201試験の例題と解説

2.06.2Dockerコンテナとコンテナイメージの管理

今回は201試験の試験範囲から「2.06.2 Dockerコンテナとコンテナイメージの管理」についての例題を解いてみます。
今回はDockerコンテナイメージの管理方法について取り上げました。コンテナを管理するためのコマンドの使用方法を覚えておきましょう。

Linucレベル2 201試験 出題範囲


例題

ダウンロードしたDockerコンテナイメージを削除する方法として正しいものをふたつ選択してください。

  1. docker stop 64c383ce87ae
  2. docker rmi -f 64c383ce87ae
  3. docker rm -f 64c383ce87ae
  4. docker image rm -f 64c383ce87ae

64c383ce87aeはIDを示しています。

※この例題は実際の試験問題とは異なります。


解答と解説

正解は、「2.docker rmi -f 64c383ce87ae」「4.docker image rm -f 64c383ce87ae」です。

dockerコンテナは、下記の方法で起動することができます。
本例では、nginxのコンテナを起動しています。

# docker run -d nginx
  :
  :
a7aed62cefa1bc77ed80fd505d199d013026d7687f071b7c6df839ed1f9bc354

docker run を実行すると、dockerレジストリからdockerイメージをダウンロードし、コンテナを起動します。
起動されているコンテナを参照するには docker ps を実行します。

# docker ps
CONTAINER ID        IMAGE               COMMAND                  CREATED             STATUS              PORTS               NAMES
a7aed62cefa1        nginx               "nginx -g 'daemon ..."   27 seconds ago      Up 27 seconds       80/tcp              objective_albattani

また、ダウンロードしたコンテナイメージを参照するには docker images を実行します。

# docker images
REPOSITORY          TAG                 IMAGE ID            CREATED             SIZE
docker.io/nginx     latest              6678c7c2e56c        3 weeks ago         127 MB

起動しているコンテナを停止するには、docker stop を実行します。

# docker stop a7aed62cefa1
a7aed62cefa1

コンテナを削除するには、docker rm を実行します。

# docker rm a7aed62cefa1
a7aed62cefa1

コンテナを削除しても、ダウンロードしたコンテナイメージは残っています。
コンテナイメージを参照するには docker images を実行します。

コンテナイメージを削除するには docker rmi または docker image rm を実行します。

# docker rmi 6678c7c2e56c
Untagged: docker.io/nginx:latest
Untagged: docker.io/nginx@sha256:2539d4344dd18e1df02be842ffc435f8e1f699cfc55516e2cf2cb16b7a9aea0b
Deleted: sha256:6678c7c2e56c970388f8d5a398aa30f2ab60e85f20165e101053c3d3a11e6663
Deleted: sha256:3105dd416ca73edaeedb5c15a853bc5aed51045a250cb544b0e936c94932dfcf
Deleted: sha256:1541955a517830d061b79f2b52b1aed297d81c009ce7766a15527979b6e719c4
Deleted: sha256:f2cb0ecef392f2a630fa1205b874ab2e2aedf96de04d0b8838e4e728e28142da
# docker image rm 6678c7c2e56c
Untagged: docker.io/nginx:latest
Untagged: docker.io/nginx@sha256:2539d4344dd18e1df02be842ffc435f8e1f699cfc55516e2cf2cb16b7a9aea0b
Deleted: sha256:6678c7c2e56c970388f8d5a398aa30f2ab60e85f20165e101053c3d3a11e6663
Deleted: sha256:3105dd416ca73edaeedb5c15a853bc5aed51045a250cb544b0e936c94932dfcf
Deleted: sha256:1541955a517830d061b79f2b52b1aed297d81c009ce7766a15527979b6e719c4
Deleted: sha256:f2cb0ecef392f2a630fa1205b874ab2e2aedf96de04d0b8838e4e728e28142da

例題の選択肢について解説します。

  1. docker stop 64c383ce87ae
    誤っています。
    docker stop はコンテナを停止するためのコマンドです。
    docker stop では、コンテナイメージは削除されません。
  2. docker rmi 64c383ce87ae
    正解です。
  3. docker rm 64c383ce87ae
    コンテナを削除するためのコマンドです。
    docker rm では、コンテナイメージは削除されません。
  4. docker image rm -f 64c383ce87ae
    正解です。

dockerコンテナを管理するためのコマンドを覚え、コンテナを利用できるようにしておきましょう。


例題作成者

株式会社デージーネット OSS研究室 大野 公善

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