LinuCレベル1 101試験の例題と解説
1.01.2仮想マシン・コンテナの概念と利用
LinuCレベル1101試験の出題範囲から「1.01.2 仮想マシン・コンテナの概念と利用」についての例題を解いてみます。
ここでは、Dockerコンテナの管理について確認しておきましょう。
例題
Docker Hubから、Ubuntu 20.04のDockerイメージを取得する時のコマンドを1つ選択してください。
- docker pull ubuntu:20.04
- docker clone ubuntu:20.04
- docker build ubuntu:20.04
- docker run ubuntu:20.04
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「1.docker pull ubuntu:20.04」です。
Docker Hub には多くの構築済みのイメージがあります。
自分でDockerファイルを定義しなくても、Dockerイメージを容易に取得することができます。
今回は、Dockerイメージの取得なので「docker pull」を利用します。
その他にも、dockerコマンドのサブコマンドは多くあります。確認しておきましょう。
docker run | : | Dockerコンテナを起動します |
docker pull | : | Dockerイメージをダウンロードします |
docker create | : | 特定のDockerイメージ上に書き込み可能なコンテナを作成します |
docker build | : | DockerファイルからDockerイメージを作成します |
docker images | : | ローカルに保存したコンテナイメージを表示します |
docker rmi | : | ローカルに保存したコンテナイメージを削除します |
docker start/stop/restart | : | Dockerコンテナの開始/停止/再起動 |
docker exec | : | 起動中のDockerコンテナで引数に指定したコマンドを実行します |
docker commit | : | 起動中のDockerコンテナをイメージとして保存します |
docker tag | : | dockerイメージにタグ付けを行います |
docker export | : | Dockerイメージをtarアーカイブなどの形式で保存します |
docker import | : | tarアーカイブ等からDockerイメージを取り込みます |
1.docker pull ubuntu:20.0
正解です。
Dockerイメージを取得するには、「docker pull」コマンドを使います。
基本的な書式は以下のようになります。
docker pull [オプション] [イメージ名:タグ名 | レジストリホスト/Dockerイメージ名:タグ名 ]
また、「イメージ名:タグ名」のタグ名の部分は省略が可能です。
省略を行った場合、「latest」タグが使用されイメージの最新版がダウンロードされます。
2.docker clone ubuntu:20.04
不正解です。
Dockerコマンドのサブコマンドに存在しません。
3.docker build ubuntu:20.04
不正解です。
Dockerファイルからイメージをビルドする際に利用するコマンドです。
「docker build」はDockerコンテナの構成、Dockerイメージの作成まで一括して行うことができます。
4.docker run ubuntu:20.04
不正解です。
「docker run」は、指定されたイメージを取得してコンテナを作成します。「docker run」では、「docker pull」「docker create」「docker start」までを実行します。
そのため、作成されるコンテナは起動状態になります。停止状態でコンテナを作成したいときは、「docker create」を利用しましょう。
紹介した基本的なサブコマンドを学習し、dockerコンテナを正しく活用できるようにしましょう。
例題作成者
株式会社デージーネット OSS研究室 上野貴博