LinuCレベル1 102試験の例題と解説

1.07.2基本的なネットワーク構成

LinuCレベル１ 102試験の出題範囲から「1.07.2 基本的なネットワーク構成」についての例題を解いてみます。
ここでは、名前解決を行う優先順位について確認しておきましょう。

例題

/etc/nsswitch.confに以下の設定がされている場合、説明として正しいものを選択してください。

hosts:      files dns

※この例題は実際の試験問題とは異なります。

「/etc/nsswitch.conf」ファイルは、名前解決を行う優先順位を指定するファイルです。データベースごとに、名前解決を行う優先順位を指定することができます。

例題にある「hosts」は、ホスト名に関する名前解決の優先順位を指定する項目です。記載されている順が、そのまま優先順位となります。

設定値の「files」は、ローカルにあるファイル（/etc/hostsなど）を参照するという設定です。また、「dns」は「/etc/resolv.conf」に指定したDNSサーバに問い合わせるという設定になります。

つまり、例題の設定は、まず初めにローカルにあるファイルが利用され、次にDNSサーバーに問い合わせを行う、という設定になります。

それでは選択肢を見ていきます。

１．ホスト名に関する名前解決にはfilesという名前のファイルが利用される
不正解です。

前述の通り、設定値の「files」は、ローカルにあるファイルを参照する、という設定です。
通常は「/etc/hosts」ファイルが参照されます。

２．ホスト名に関する名前解決には、まず初めにローカルにあるファイルが利用される
正解です。

設定値の記載順を確認すると、「files」が先に記載されているため、まず初めに参照されるのはローカルのファイルとなります。

３．このシステムのホスト名はfilesである
不正解です。

「/etc/nsswitch.conf」ファイルは、名前解決を行う優先順位を指定するファイルであり、システムのホスト名を設定しているわけではありません。

４．ホスト名に関する名前解決は、まず初めにDNSサーバーへの問い合わせが利用される
不正解です。

例題の設定の場合、DNSサーバーへの問い合わせは、ローカルにあるファイルの次に実施されます。
選択肢の「まず初めに」という文言に一致しないため不正解となります。

環境で名前解決を行う際、どの情報源を優先的に使用しているのか確認できるようにしておきましょう。