LinuCレベル1 101試験の例題と解説
1.04.2Debianパッケージ管理
LinuCレベル１ 101試験の出題範囲から、「1.04.2 Debianパッケージ管理」についての例題を解いてみます。Debianパッケージの操作について学んでおきましょう。
例題
Debianパッケージのアンインストール方法として、設定ファイルは残したままパッケージをアンインストールできるコマンドを選択してください。
- yum purge パッケージ名
- yum remove パッケージ名
- dpkg --purge パッケージ名
- dpkg --remove パッケージ名
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「4. dpkg --remove パッケージ名」です。
dpkgコマンドは、Debianパッケージのインストールや削除などのパッケージ管理を行うコマンドです。Debianパッケージは、Debianとその派生ディストリビューションであるUbuntuなどのLinux OSで採用されています。
一方yumコマンドは、RPMパッケージのインストールや削除などのパッケージ管理を行うコマンドです。RPMパッケージは、Red Hat Enterprise Linux (RHEL)やCentOSなどのLinux OSで採用されています。
今回はDebianパッケージを操作するため、dpkgコマンドを使用します。
dpkgコマンドの主なオプションは以下の通りです。
| --install(-i) | ： | パッケージをインストール |
| --remove(-r) | ： | 設定ファイルを残してパッケージをアンインストール |
| --purge(-P) | ： | 設定ファイルを含めてパッケージをアンインストール |
| --list(-l) | ： | インストール済みパッケージを検索して表示 |
| --listfiles(-L) | ： | 指定パッケージからインストールされたファイルを表示 |
| --status(-s) | ： | パッケージ情報を表示 |
それでは、例題の選択肢について解説します。
１．yum purge パッケージ名
不正解です。
前述の通りyumコマンドは、RPMパッケージのインストールや削除などのパッケージ管理を行うコマンドです。
また、yumコマンドにはpurgeというオプションは存在しません。
２．yum remove パッケージ名
不正解です。
前述の通りyumコマンドは、RPMパッケージのインストールや削除などのパッケージ管理を行うコマンドです。
yumコマンドにremoveオプションを指定した場合、パッケージをアンインストールすることができます。
３．dpkg --purge パッケージ名
不正解です。
--purgeオプションを指定した場合、設定ファイルを含めてDebianパッケージをアンインストールします。
例題は、「設定ファイルは残したままパッケージをアンインストール」とあるので不正解となります。
４．dpkg --remove パッケージ名
正解です。
--removeオプションを指定した場合、設定ファイルは残したままDebianパッケージをアンインストールします。
よって正解となります。
今回紹介したように、dpkgコマンドはオプションによってアンインストール時の挙動が変わります。
動作をさせたい内容に合わせて利用できるようにしておきましょう。
例題作成者
株式会社デージーネット OSS研究室 橋本知里