LinuCレベル1 101試験の例題と解説
1.05.3ファイルシステムの作成と管理、マウント
LinuCレベル1 101試験の出題範囲から「1.05.3 ファイルシステムの作成と管理、マウント」についての例題を解いてみます。スワップの操作について学んでおきましょう。
例題
スワップ領域の作成後、スワップを有効化するコマンドを一つ選択してください。
- mount
- mkswap
- swapon
- mkfs
※この例題は実際の試験問題とは異なります。
解答と解説
正解は、「3. swapon」です。
スワップ領域とは、プログラムやデータを新たに読み込むための空きメモリ領域がなくなった場合に、今利用していないメモリ上のプログラムやデータを一時的に退避するための領域のことです。
スワップ領域を作成するためには、以下を行います。
1.スワップ領域のためのファイルを作成
以下は「/var/swap」という1024MBのファイルを作成する例です。
ファイルの権限は0600を設定します。
dd if=/dev/zero of=/var/swap bs=1M count=1024
chmod 0600 /var/swap
2.スワップ領域を作成
作成したファイルをmkswapコマンドを使ってスワップ領域にします。
mkswap /var/swap
3.スワップ領域を有効化
スワップ領域を利用できるようにするため、swaponコマンドを使ってスワップ領域を有効化します。
swapon /var/swap
これでスワップ領域を利用できるようになります。
それでは、例題の選択肢について解説します。
1.mount
不正解です。
mountコマンドはファイルシステムをマウントするためのコマンドです。スワップ領域を有効化することはできないため不正解です。
2.mkswap
不正解です。
前述の通り、mkswapコマンドは、スワップ領域を作成するコマンドです。スワップ領域を有効化することはできないため不正解です。
3.swapon
正解です。
前述の通り、swaponコマンドを使用することで、スワップを有効化することができます。
よって正解です。
4.mkfs
不正解です。
mkfsコマンドは、ファイルシステムを作成するためのコマンドです。スワップ領域を有効化することはできないため不正解です。
一時的にメモリが不足してしまった場合などに備えて、スワップ領域の作成などできるようにしておきましょう。
例題作成者
株式会社デージーネット OSS研究室 橋本知里